Javaが映像とネットをつなげる
CGMを採り入れる次世代DVDの世界
2007/05/12
次世代DVD規格のBlu-rayのことを「DVDよりも画質が向上したメディア」とだけ思っているとしたら、その認識は改めたほうが良さそうだ。Blu-rayのコンテンツ視聴者は、ほかの視聴者とネットワーク上で映画を見ながら感想を述べ合ったり、X-Menを見ながらX-Menシリーズにまつわるカルトクイズで競ったりできるようになる。
米国サンフランシスコで開催中のJavaOneでBlu-rayコンテンツのデモンストレーションを行った米FOXグループの担当者によれば、Blu-rayは、ホームシアターのあり方をがらりと変えるポテンシャルを持っている。「これまで映画産業はコンテンツをパッケージして配布して終わりという形態だったが、そのスタイルは変わろうとしている。視聴者は、Blu-rayプレイヤーを通して同じ映画を見た人と批評や感想を共有したり、ゲームを楽しんだりするようになる」(FOXグループの担当者)。
Blu-rayプレイヤーの規格の1つとして、「BD-Live」(Blu-ray Disc Live)と呼ばれるプロファイルが標準化されている。現在のところサポートしているプレイヤーは未発売であるものの、BD-LiveをサポートしたBlu-rayプレイヤーは、ネットワーク接続機能と、1GBのローカルストレージを持つ。
また、すべてのBlu-rayプレイヤーには組み込み向けJavaであるJava MEが搭載されており、これは「BD-J」(Blu-ray Disc Java)と呼ばれる。Javaを使うことで、現在主流のDVDでは実現できない動的なメニューや、インタラクティブなグラフィック表示、ダイナミックなシーン検索ができる。
BD-Liveの応用として何が出てくるのかまだ分からないが、映画や映像というものが、単に見るだけのものから、それを中心としたコミュニケーションの場へと変わっていく可能性を秘めている。すでにYouTubeやニコニコ動画といったネット上のCGMサービスが先行してしまっているが、Blu-rayコンテンツでも、翻訳字幕や独自の解説を映像に重ねたり、掲示板で感想を述べ合うようになる日が来るのかもしれない。
関連リンク
情報をお寄せください:
最新記事
|
|