ドットの組み合わせで階調表現
単色128×64ドットで3Dポリゴン描画、エイチアイ
2007/05/17
累計出荷実績が2億台を超えた携帯電話向けの3D描画エンジン「MascotCapsule」で知られるエイチアイは、組み込み向けの3D描画エンジンの応用範囲を、さらに広げたい考えだ。5月16日から18日の3日間、東京ビッグサイトで開催中の第10回 組込みシステム開発技術展で、同社は開発中の新製品をいくつかデモンストレーションしている。
3D描画エンジンの応用として、同社がターゲットにしたいのが、組み込み機器のメニュー表示やユーザーインターフェイスの3次元化だ。「MascotCapsule Widget」は、Windows Vistaに搭載されている視覚効果“Aero”に似た3次元視覚効果に似たミドルウェア。アプリケーションの切り替え時にサムネイルなどをパラパラと3次元空間で切り替えることができる。
MascotCapsule Widgetのデモンストレーション
5月14日に発表した「MascotCapsule nano」は、単色の128×64ドットで3Dポリゴン描画が可能な超小型の3D描画エンジンだ。電卓やオーディオ機器の情報表示といった小型機器に搭載されることの多い表示デバイス、蛍光管ディスプレイをターゲットに開発されたミドルウェアで約80KBとフットプリントがきわめて小さい。
3×3ドットのディザーパターンを用いることで10階調の濃淡を表現。この階調表現でポリゴンを表示する。
MascotCapsule nanoのデモンストレーション
エイチアイでは、MascotCapsule nanoを使うことで、これまで3D描画の難しかったプリンタやスキャナをはじめとするPCの周辺機器、携帯玩具、自動車の表示パネル、POS端末、リモコン、デジタル民生機器などでの利用が可能としている。
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