サンブリッジ「客員企業家制度」第1号
ブログもWebサイトもいらない、RSSフィード共有サービス「modiphi」
2007/05/18
サンブリッジは5月18日、RSSフィード(RSS 2.0)形式による情報共有サービス「modiphi」(β版)を公開した。ニュースサイトなどの既存Webサイトが配信するRSSフィードを収集し、カテゴリに分けて再配信する機能と、RSSフィード形式で記事を直接書き出せるRSSフィード編集機能がサービスの中核。「ブログやWebサイトの存在を前提とせず、RSSフィードだけを配信する本格的なサービスとしては日本初」と同社 modiphi事業部エグゼクティブ・プロデューサーの小川浩氏は言う。modiphiのようなサービスを「Edge Feeder」と呼ぶ。米国ではすでにFEEDXSなどのEdge Feederが登場し、ユーザーの支持を集めている。
ブログの場合、エントリをカテゴリに分けたり、メタデータによるタグ付けを行ったとしても、配信されるRSSフィードは基本的に1つである。1人の書き手の中にはさまざまな興味・関心があり、それがエントリのカテゴリ化に向かう。ブログは、1人の書き手の多様な側面を総合して提供するメディアだといえるだろう。読み手が、書き手その人に関心を持ち、彼が書いたすべてのエントリを満遍(まんべん)なく閲覧することを望むのであれば、ブログによる情報発信と受信のニーズは合致する。しかし、情報そのものに関心を寄せる読者にとっては、書き手の広範な興味・関心は逆に余計なものとなる。
Edge Feederというサービスは、情報の1つ1つをRSSフィードで発信し、あるいは掬(すく)い上げるメディアである。小川氏が、RSSフィードを『貿易』に、そして、Webサイトやブログを『領土』にたとえるように、Edge Feederのユーザーが求めるのは情報の交換である。modiphiから発信され、収集されるRSSフィードは、その場その場で消費される種類の情報だといえる。
このような性質から、企業がmodiphiを活用する場合に想定される用途は、同社によると、「イベント告知や商品カタログの配布」「プレスリリースの配信」「特売情報などの通知」「求人情報配信」である。個人の場合は、「友人・知人とのコミュニケーション」「連絡先などのプロフィール情報の告知」「レビュー記事の公開」「履歴書の管理」「スケジュールの通知」「求職条件の公開」。
情報をmodiphiを通じて発信する際、ユーザーは予備知識なしに次世代のデータ記述として注目されている「マイクロフォーマット」を使って書き出すことができる。modiphi内においてはマイクロフォーマットで定義された構造化データの検索も可能。
「ビジネスモデルは、シックスアパートのMovableTypeに似ている」と小川氏は話す。企業のマーケティングやブランディング支援事業のツールとして有料サービスを展開するほか、企業内での情報共有システム構築のプラットフォームとして、システムのOEM提供も予定している。
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