サポート、販売体制を強化
レッドハット、SOAを実現するミドルウェア製品群を発表
2007/05/23
レッドハット 代表取締役社長 藤田祐治氏レッドハットは5月23日、OSSベースの新ミドルウェア製品群「JBoss Enterprise Middlewere」(JBossエンタープライズ・ミドルウェア)を6月中旬から年末にかけて順次出荷を開始する。同製品に含まれるのは、J2EE準拠のアプリケーションサーバを中心とした3つの基盤ソフトウェアと4つの開発フレームワーク。レッドハットは4月に法人向けLinuxの最新ディストリビューション「Red Hat Enterprise Linux 5」(RHEL5)の提供を開始したが、「われわれにとって今回のミドルウェア製品群の発表は、Red Hat Enterprise Linux 5に匹敵するもの」(レッドハット 代表取締役社長 藤田祐治氏)という。アプリケーションサーバやSOAを実現する基盤まで含んだソフトウェアスタックを提供することで、オープンソースのOSを提供するソフトウェア企業からエンタープライズソリューションを提供する企業に転換する。
収益はライセンス販売ではなくサービスから得る。従来通りテクニカルサポート、アップグレード、修正プログラムの提供を含む年額のサブスクリプションモデルに加え、開発フェーズで開発者をサポートする「Red Hat Developer Professional/Enterprise」も提供する。Professionalは2営業日以内、Enterpriseは4時間以内の回答を保証する。競合他社製品に対して低コストであることなどから、「控えめに見ても2年ほどでマーケットシェアの20%は獲得できると考えている」(マーケティング&パートナービジネス本部長 纐纈昌嗣氏)
新製品に含まれるソフトウェアは、以下の通り。価格はすべて標準サブスクリプションのもので税別。
基盤ソフトウェア
開発フレームワーク
レッドハットが提供するエンタープライズ向けソフトウェア基盤の全体図今回レッドハットから提供されるソフトウェア群は「JBossプロジェクトにあるプロジェクトのうち重要なものを選んで60%ぐらいをカバーして提供している。それ以外のもの、例えばシングルサインオンなどのプロジェクトは組み込んでいない」(JBoss担当ビジネスディベロップメントマネージャー 岡下浩明氏)という。
これまでJBossの利用では日本語による情報の不足が課題となっていたが、2007年3月から新たに専任チームを発足。現在は10名がJBossの日本語ローカライズとサポートを行う体制を整えた。また、日本ユニシス、野村総合研究所と協業し、2社がSI案件でJBossエンタープライズ・ミドルウェアを販売、レッドハットが保守・サポートを行う形態も始めるなど、国内の販売体制を強化した。
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