コラボレーション&ソーシャル

Web 2.0技術と相性がいいSaaS型CRM、Siebelの場合は

2007/05/29

 「より複雑な関係を築きたい人にはコラボレーションとソーシャルのプラットフォームが必要だ。Web 2.0技術はCRMを拡張し、このプラットフォームを実現する」。米オラクルのCRM On Demand担当シニア・バイスプレジデント アンソニー・ライ(Anthony Lye)氏は5月29日の説明会でCRMについてこう述べた。業務のフロントエンドで顧客との接点となるCRMは、企業と顧客との関係性を改善し、維持するツールでもある。

oracle01.jpg 米オラクルのCRM On Demand担当シニア・バイスプレジデント アンソニー・ライ氏

 米オラクルが4月に発表したSaaS型の「Siebel CRM On Demand Release 14」はAjax、マッシュアップなどWeb 2.0技術を数多く盛り込んだ。特に「次世代のユーザーインターフェイス(UI)」(ライ氏)を誇り、エンドユーザーの操作効率性を向上させるという。「Web 2.0は個人の効率性を向上させる」。

 オラクルはパッケージ製品の「Siebel 8」も提供している。Siebel CRM On Demandがコンタクトセンターでの利用を想定し、定型業務の処理に強みを持つのに対して、Siebel 8は企業がマーケティング活動のエンド・ツー・エンドで利用することがメーン。ライ氏はSiebel CRM On Demandを「事務的CRM」、Siebel 8を「戦略的CRM」と呼ぶ。2つのCRMを組み合わせて使うこともできる。

 米オラクルは、オラクルのアプリケーション製品間でやり取りできる新しいデータモデル「Oracle Application Integration Architecture」を4月に発表した。このデータモデルを活用したデータ連携製品として、Siebel CRM On DemandとOracle E-Business Suiteのデータ、UI、ビジネスプロセスを統合できる「CRM On Demand Integration Pack for Oracle E-Business Suite」を発表している。

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(@IT 垣内郁栄)

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