NetScalerの新バージョンも投入
シトリックス・ジャパン、WANアプリ最適化製品を国内投入
2007/06/06
シトリックス・システムズ・ジャパンは6月6日、WANトラフィック最適化装置「Citrix WANScaler」シリーズを日本市場に初投入すると発表した。
これまで同社はアプリケーションデリバリの最適化をテーマとし、シンクライアントを実現する「Citrix Presentation Server」、LAN上でWebアプリケーション・トラフィックを高速化する「Citrix NetScaler」などを提供してきた。新たに投入するWANScalerでは、WANを経由するアプリケーション・トラフィックの高速化を狙う。
Citrix WANScalerは米シトリックスが2006年に買収したOrbital Dataの開発によるWAN高速化アプライアンス。NetScalerがHTTPトラフィックの高速化に焦点を当てているのに対し、WANScalerはCIFSやFTP、ERPなどさまざまなアプリケーションのトラフィックを対象とする。シトリックス・ジャパンでは競合製品に対し優位性を発揮するポイントとして、導入や運用における設定の大幅な自動化を挙げている。

WANScalerによるトラフィック高速化ではトラフィックのトンネリングを行わない。このため、導入に際してはLAN上におけるファイアウォールなどの存在を考慮したネットワークの構成変更や機器の設定が不要。また、WANScalerではエントリモデルを除くすべてのモデルで1対多の接続ができる。例えば支社においてWANScalerが追加されても、センター拠点に導入済みのWANScalerに新たな設定を施す必要はない。アプリケーションごとの最適化設定やチューニングも自動化されている。
WANScalerは一般的なWANトラフィック高速化装置と同様、企業の各拠点に設置するが、2007年第3四半期にはモバイルユーザーや小規模拠点、ホームオフィスを取り込むためのソフトウェアクライアントを提供開始する。PC上にインストールするソフトウェアだが、アプライアンス形態のWANScalerと同様の機能を持つという。
新製品は7月2日に出荷開始。この時点で提供されるのはデータセンター向けの「WANScaler 8800シリーズ」と支店/支社向けの「WANScaler 8300/8500シリーズ」。希望小売価格は税抜きで85万円から。1対1接続に特化した「WANScaler 6000シリーズ」は2007年第3四半期の出荷を予定している。
シトリックス・ジャパンはまた、NetScalerアプライアンスのためのソフトウェアの新バージョン、「Citrix NetScaler System 8.0」を7月2日に受注・出荷開始すると発表した。
新バージョンでは、アプリケーションデリバリ最適化のための設定を、複雑なプログラムやスクリプトなしにビジュアルに設計することのできる「AppExpert Visual Policy Editor」を搭載。
また、同社が別のアプライアンス製品で提供してきたWebアプリケーションファイアウォール機能、SSL VPNサーバ機能、そしてパフォーマンスモニタリング機能をオプションモジュールとしてNetScaler上で稼働できるようにした。
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