SOX対応製品市場でシェア1位を狙う

設定変更だけで日本版SOX法に対応できる製品〜オープンペイジズ

2007/06/06

 オープンペイジズジャパンは6月6日、報道関係者向けの記者会見を開催し、米オープンペイジズ CEO マイケル・ダフィー(Michael Duffy)氏が日本市場において本格的に展開を開始すると発表した。

ダフィー氏写真 米オープンペイジズ CEO マイケル・ダフィー氏

 米オープンペイジズは、GRCM(ガバナンス・リスク・コンプライアンス管理)製品を中心に販売しており、米国でSOX法が施行されたのに合わせて急成長。過去3年間の成長率は2033%になるという。現在の顧客数は225社で、海外ではBPやフィリップモリスをクライアントに持つ。日本では5月28日にソフトバンクが同社のソフトウェア「OpenPages FCM」を採用したと発表した。ダフィー氏は、「現在、日本のワールドワイドで活躍する企業10社と交渉中だ。すでに2〜3社からは前向きな回答を貰っている。夏から秋にかけて数社発表できるのではないか」と語り、今後も日本の大手企業で採用される見込みであることを明らかにした。

 同社の製品で、SOX法対応の中核となるのが「OpenPages FCM」だ。OpenPages FCMは、SOX法対応に必要なモニタリングやリポジトリ、管理プロセスの自動化などを担う製品。この製品の最大の特徴は、設定変更だけでほとんどのニーズに対応できる点で、現在のシステムを変更したり、コードベースのカスタマイズを一切しないで導入できる点だ。また、同製品を導入するだけでSOX法対応に必要な文書化から評価までの一連のサイクルをすべて実行できる点も大きいという。

 既存システムとの連携も重視しており、現在文書化管理に多く利用されているExcelを取り込めるほか、ERP製品との連携も可能だとした。日本版SOX法への対応では、「日本の実施基準に合うように、日本の大手監査法人と相談して修正済みだ。OpenPages FCMを導入するだけで、いま多くの企業が苦労している文書化管理もできる」(オープンペイジズジャパン セールスディレクター 緒方淳氏)といった取り組みも行っている。

 そのほか、文書化のために60種類のテンプレートを用意したり、レポート用のサンプルも用意しているという。価格はOpen Pages FCMの場合、利用ユーザーが数ユーザーの小規模な場合で15万ドルから、大規模な場合で数百万ドル程度。ただし、「エントリー向けに文書化管理機能だけを提供することも検討している。文書化が終わった後に財務管理機能へアップグレードすることも可能だ」(緒方氏)としており、エントリー版の提供も検討中だとした。

 ダフィー氏は、「財務統制で最も弱いところは、人がかかわる部分だ。その弱点を指摘できるのが当社製品の強みだ。今後3〜5年間のスパンで考えると、SOX法の対象となる企業のうち1000〜3000社がSOX法対応製品を導入するはず。当社は、SOX法対応製品市場でリーダーになりたい」と抱負を語った。

(@IT 大津心)

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