WinHEC 2007開催
Windows Server 2008と4つの仮想化技術
2007/06/18
マイクロソフトの次期サーバOS「Windows Server 2008」は、2007年第4四半期の本格リリースに向け、最終調整の段階に入った。同社はすでに、2007年4月にすべての機能を搭載したベータ3を公開して機能評価の準備を開始しており、2007年第3四半期には最後の公開ベータを提供する予定である。6月18日に同社は、セキュリティと仮想化という2つの大きな特徴に焦点を絞って新サーバOSの技術解説を行った。
多層防御とネットワークアクセス保護(NAP)
次世代サーバOSの機能として、マイクロソフトが特に気を配るのがセキュリティ面である。同社は「多層防御」というコンセプトの元、セキュリティ対策が必要とされる分野においてサーバOSがサポートできるさまざまな機能を搭載する。そのうち、ネットワークに接続するコンピュータの正当性をチェックし、その状態が確認されるまで当該コンピュータを隔離しておくアーキテクチャ「ネットワークアクセス保護」(NAP)は、サーバOSに搭載される機能としてユニークなものだ。この仕組みを利用することで、ネットワークの管理者は、(ネットワークの)必要に応じて、「DHCP検疫」「VPN検疫」のいずれかまたは両方を構成することができる。Active Directoryと組み合わせることでセキュリティ環境の集中管理が可能になる。
仮想化は4種類
Windows Server 2008には4つの分野に分かれた仮想化機能が組み込まれる。サーバの仮想化、アプリケーションの仮想化、デスクトップの仮想化、プレゼンテーションの仮想化の4つである。
このうち、Windows Server 2008 ターミナルサービス リモートプログラムによるプレゼンテーションレイヤの仮想化機能は、サーバサイドでアプリケーションを動かしながら、クライアントサイドには画面表示(プレゼンテーションレイヤ)データだけを転送するもの。プレゼンテーションレイヤのみのデータ転送なのでクライアント側での動作は軽快である。SoftGridによるアプリケーション実行環境の仮想化と違うのは、前者がネットワーク接続を前提としていること、後者が主に違うバージョンのアプリケーションを単一のクライアントで動作させることなど、主に利用環境の違いによる。
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