セキュリティ機能を強化した圧縮アーカイバ
AES暗号+認証を備えたPKZIPが個人利用フリーで登場
2007/06/20
ピーケーウェア・ジャパンは6月20日、従来の圧縮アーカイバ「PKZIP」に暗号化とPKIベースの認証機能を付加した「SecureZIP Windows Desktop v11日本語版」の無償ダウンロード提供を6月27日から開始すると発表した。利用は非商用の個人利用のみ。商用利用の場合、デスクトップ、サーバ、ミッドレンジ、メインフレームまで、それぞれ対応製品を用意する。ライセンスの参考価格はWindowsデスクトップ用で4680円から、Unix/Linux/Windowsサーバで1CPU当たり35万円から、メインフレームで480万円からなど。
SecureZIPは、米PKWAREの「PKZIP」のセキュリティ機能を強化した製品。PKZIPのバージョン1は1989年にリリースされ、圧縮アーカイバのデファクトスタンダードとして利用されてきた。Windows Me/2000/XP/Vistaなどで標準的にサポートされている。
PKWAREでは、ZIPの標準仕様をオープンにしており、SecureZIPで追加されたセキュリティ関連の拡張も、その標準仕様に含まれる。現在、他社製品としてはコーレルのWinZip 11.0がセキュリティ機能を備える。
ピーケーウェア・ジャパン 代表取締役社長の本富顕弘氏は、SecureZIPを「圧縮、アーカイブ、暗号化、認証を1つのソリューションで実現する次世代のZIP製品」と位置付け、“データセントリック・セキュリティ”を実現する基盤だと説明する。現在暗号化ソリューションの多くは、デバイスやストレージの特定領域での暗号化や、通信経路の暗号化、あるいは特定のファイル形式の暗号化のみをサポートするといったように、データの受け渡しや移動といった点で制限が多い。SecureZIPは、あらゆるファイルやデータを汎用的に暗号化することで、こうした問題を解決するという。
すでに国内でも、大手金融機関での顧客情報や財務データの保存、通信関連企業での顧客の利用履歴データの暗号化、大手鉄道会社での関連会社の連結決算財務データの集約といった場面でSecureZIPは使われているという。OracleのEBSなど既存の業務システムに統合することも可能。
PKWAREの日本法人であるピーケーウェア・ジャパンは市場のセキュリティ意識の高まりを背景に、2006年7月に設立。今後、国内大手システムインテグレータやリセラーを通して、金融、製造、行政、医療関連を中心に製品・ソリューションの販売を進めていく。
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