NTTドコモが発表

「ドコモは高い」払拭できる? 最大50%オフの新割引サービス提供へ

2007/06/26

 NTTドコモは6月26日、新しい割引サービスを8月22日に受付開始すると発表した。携帯電話の番号ポータビリティ制度で“1人負け”ともいわれるNTTドコモは「料金が高いとのイメージがある」(同社 代表取締役社長 中村維夫氏)ことを敗因と分析。新しく導入する割引サービスを「イメージ払拭の第1弾」(同氏)として、巻き返しを図る。

docomo01.jpg NTTドコモの 代表取締役社長 中村維夫氏

 導入するのは「ファミ割MAX」と「ひとりでも割引」。ファミ割MAXは、「ファミリー割引」を利用しているグループ内で、最も長くNTTドコモの携帯電話を使っている加入者の基本使用料割引率を、グループ内のほかの加入者にも適用するサービス。例えば10年以上使っていて基本料の割引率が50%の加入者がいれば、ほかの加入者もすべて50%引きになる。ただ、2年間の継続利用が条件。契約期間中に解約すると9975円の解約金が発生する。8月22日に受け付けを開始し、9月1日からサービスを提供する。

 もう1つのひとりでも割引はファミリー割引を使っていなくても基本料が最大で50%引きになるサービス。(新)いちねん割引よりも割引率を高め、10年以上の利用年数なら50%の割引を受けられる。2年間の継続利用が条件で、契約期間内に解約した場合は9975円の解約金が発生する。8月22日にサービスを開始する。

docomo02.jpg
docomo03.jpg 「ファミ割MAX」(上)と「ひとりでも割引」の割引率

 NTTドコモは開始初年度にファミ割MAXで500万件、ひとりでも割引で150万件の利用を見込んでいる。特にNTTドコモの利用者は「平均で7年弱の利用年数」(中村氏)といい、ファミ割MAXの利用が増えると予測。中村氏は「メリットを受けるユーザーが多い」としている。割引サービスの導入で200億円の減収を見込んでいるが、“高い”というイメージ払拭のための必要経費と判断した。NTTドコモは従来のマーケティング組織を統合する「コーポレイト・ブランディング本部」を8月1日に立ち上げることも明らかにした。「社内のマーケティングを根っこから見直す」(中村氏)という。

WiMAXにかかわりを持ちたい

 中村氏は、3G事業者や3G事業者への出資比率が3分の1以上の法人を免許交付の対象外とする総務省のWiMAX免許交付の方針について、「参加申し込みの機会は設けてほしいと反論してきた」と説明。そのうえで「(出資比率が3分の1以下という方針になれば)それも考えて、WiMAXに何らかのかかわりを持ちたい」と話し、他社との連携を示唆した。WiMAXを巡ってはイー・アクセスとソフトバンクモバイルが提携するなど、3分の1規制を見越した動き出ているが、中村氏は他社との現時点での連携について「具体的にはない」と説明した。

関連リンク

(@IT 垣内郁栄)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)