統合ID基盤でシングルサインオン
Hotmail容量を4GB超に拡張――MSがLive戦略を大幅強化へ
2007/08/02
マイクロソフトはオンラインサービス事業「Windows Live」を今秋に大幅強化する。統合ID基盤を導入し、シングルサインオンで複数のサービスを利用できるようにし、クライアントのプログラムとの連携も進める。8月半ばにもWebメールサービス「Windows Live Hotmail」の容量を2GBから4GB超に拡張する計画。「Software+Service」という独自性を強調し、オンラインサービスで先を行くグーグルなどを追撃する。
検索サービスの「Windows Live Search」やブログの「Windows Live Spaces」、Windows Live HotmailなどWindows Liveのサービスは現在、別々にサインオンする必要がある。しかし、統合ID基盤の「Windows Live ID」を導入し、10月にもシングルサインオンできるようにする。1度のサインオンで複数のサービスを利用できるようにし、各サービスの利用率を向上させる。ネットワークドライブサービスの「Windows Live SkyDrive」も今秋に投入予定。また、Hotmailについては複数あるHotmailアカウントを統合して使えるようにする。
マイクロソフトはオンラインサービス事業の戦略としてクライアントツールとオンラインサービスを連携させる「Software+Service」を採っている。そのためWindows Live IDではクライアントのプログラムもシームレスに利用できるようにする。マイクロソフトによると、Windows Live IDをセットアップするとクライアントプログラムである「Windows Live Mail」(Outlook Express/Windows メールの後継)、「Windows Live Photo Gallery」(画像管理ソフトウェア)、「Windows Live Writer」(ブログ投稿ソフトウェア)、「Windows Live Toolbar」(Internet Explorer向け検索ツールバー)、「Windows Live Messenger」も同時にインストールできる。
インストールするプログラムの選択はオプトアウト方式になっていて、選択を外さなければすべてのプログラムがPCにインストールされる仕組みになっている。マイクロソフトのオンラインサービス事業部 プロダクトマネージメントグループ Windows Liveチーム ディレクターの小野田哲也氏は「山のようなWindows Liveのサービスを統合化された1つのサービスとして提供する」と話し、マイクロソフトが強みと考えるオンラインサービスとWindows OSとのシームレスな連携を強調した。
マイクロソフトはWindows Liveの電子メールやメッセンジャー、ブログのサービスを大学や企業に提供し、それぞれの大学や企業のブランドで学生や社員向けに提供できるようにすることも計画している。
マイクロソフトの執行役 常務 オンラインサービス事業部 事業部長の笹本裕氏は「マイクロソフトの2008年度はソフトウェアとサービスをいかに融合するかが戦略の1つ。この融合がマイクロソフトの資産の最大化であり、強みになる」と話した。
関連リンク
関連記事
情報をお寄せください:
最新記事
|
|