コンシューマ市場でもスマートフォンを訴求
ドコモの新スマートフォン、片手で操作できる新感覚UI
2007/08/30
NTTドコモは8月30日、Windows Mobile OSを搭載したFOMA端末2機種を発表した。ビジネスコンシューマをターゲットとした「HT1100」(HTC Corporation製)と法人ユーザーをターゲットとした「F1100」(富士通製)。スマートフォンの投入では法人市場に限定して、「M1000」や「hTc Z」、「BlackBerry8707h」を販売している同社だが、今回からビジネスコンシューマにも訴求することで、両市場の相乗効果を狙う。
機能面ではスマートフォンの多機能性を継承しながら、使い勝手はあくまで従来型の携帯電話を目指した。両機種とも、Windows Mobile OSの搭載により、「Outlook Mobile」や「Internet Explorer」などパソコンと親和性の高いアプリケーションが利用できる。FOMAハイスピード(HSDPA)に対応、最大3.6Mbpsの高速通信を活用したWebサイト閲覧も可能となっている。入力デバイスにはテンキーを採用、ウイルス対策ソフトウェアもあらかじめ組み込まれている。
同社がWebで行った調査(スマートフォンユーザー410人対象。2007年7月)によると、スマートフォンのニーズとして挙げられたのは、スムーズな通信機能を実現しながら、軽く小さい端末形態を維持すること。つまり、携帯電話の外観と使い勝手のままで、法人利用のハードルを越える機能を搭載することだ。「日本では(携帯電話は)薄くないと相手にされない」(NTTドコモ 執行役員 プロダクト&サービス本部 プロダクト部長 永田清人氏)という状況は、スマートフォンでも同様だという。
「HT1100」の特徴は、スタイラスペンを使わずに片手で操作できるユーザーインターフェイスにある。タッチパネルを指でスライドし、3Dキューブ状のメニューを回転させて操作する。開発したのはHTC Corporation。同社は世界50社の通信キャリアにこの「TouchFLO」技術を搭載した端末を供給している。昨年の供給実績は約1000万台。iPhoneなど他社のタッチパネル技術との違いについて同社の最高経営責任者 周永明(ピーター・チョウ)氏は「慎重に発言する必要があるが」と前置きしたうえで、指の微妙な動きとスムーズな操作感の関係についての技術的な強みを強調、このようなユニークな技術を提供できるのは同社だけであるとの自負を示した。
「F1100」は無線LAN(IEEE802.11a/b/g)を標準搭載、企業IP内線ソリューションの「PASSAGE DUPLE」や「ビジネスmoperaIPセントレックス」に対応予定である。そのほか、指紋認証、遠隔データ初期化など企業ユースに必要とされる機能を搭載している。
両機種とも発売は2007年第4四半期。サポート体制整備の問題から、当初はドコモショップなどで限定的に販売し、「段階的に家電量販店での取り扱いを検討していく」(永田氏)。
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