コスト比較も可能に
オラクル、「SOAは何をどこから進めればいいか」を示す事前診断サービス
2007/10/02
日本オラクルは10月2日、SOAの導入を検討している企業に対し、「SOA導入によってどのくらいの投資対効果が見込めるのか」「自社の準備状況を踏まえると、どのプロジェクトを優先すべきか」といった情報を導き出せるよう支援する事前のアセスメントサービス「Roadmap to SOA」を発表した。
SOAによる柔軟なIT基盤の有効性が強調される一方、企業における実際の推進状況となるとあまり芳しくない。特に、企業全体にまたがりIT基盤の最適化を図る「Enterprise SOA」の実現となるとさまざまな阻害要因が残っている。
日本オラクルのシステム製品統括本部 Fusion Middleware技術本部長の成田裕次氏によると、その理由の1つとして、Enterprise SOA実現に必要な「方法論の開発」や「データモデルの標準化」といった項目を前に、「何からどのように進めればいいのか分からない状況に陥っている」(同氏)ことが挙げられるという。
Roadmap to SOAは、こうした状況を解決するために提供するコンサルティングサービスだ。オラクルではこれまで、全世界で1000件以上のSOA導入案件を支援してきたという。そうした事例から得られたノウハウやベストプラクティスを踏まえ、SOAをそれぞれの企業の実情に合わせ、適切に実装していくための道筋を示していく。
実作業としては、オラクルのコンサルタントによるインタビューなどを通じて、顧客のSOAの有効性に対する準備状況を計測する。これを基に、さらなるディスカッションを通じて効果の得られやすいプロジェクトの決定と優先順位付け、プロジェクトプランの策定などを実施していく。特徴は、これまで見えにくかったSOA導入による効果をシミュレートできる点で、従来型開発とのコスト比較や開発期間のシミュレーションなどが可能だ。ただし、こうして策定されたプランに基づく実際のシステム構築の部分は、別メニューの「SOAコンサルティング」で対応する。
Roadmap to SOAの価格は300万円からで、11月下旬より提供を開始する。アセスメントに要する期間は最短で2週間、標準で3〜4週間。2007年内に3社への提供を予定している。
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