オラクル、MSが支持拡大目指す
データベースは技術者こそが資産
2007/10/05
新データベースの発売を前に日本オラクル、マイクロソフトがデータベース技術者のリクルーティングや支持獲得に躍起になっている。両社にとって優秀なデータベース技術者の獲得は新データベースを使ったシステムの基盤拡大、品質を向上させるうえで最重要。新製品への支持を得ることで、製品出荷に弾みをつける狙いだ。
10月23日に「Oracle Database 11g」を出荷開始する日本オラクルは研修サービスのOracle Universityで、11g対応の研修コースを10月9日に開始する。11g対応のORACLE MASTERの資格試験開始は2008年2月の予定。ORACLE MASTERは資格取得者が16万人以上いる有力IT資格。ORACLE MASTER資格取得者に11gをアピールし、製品導入のきっかけにつなげたいところだ。
特に重視しているのがORACLE MASTERの最上位資格「Platinum」の取得者に対する働きかけ。10月4日にはPlatinum取得者を対象に、11g研修コースの内容をプレビューするセミナーを都内で開催した。約50人が参加。大阪会場にも中継された。日本オラクルの執行役員 オラクルユニバーシティ本部長 保々雅世氏は「オラクルにとってPlatinum取得者は非常に大きな資産。ぜひオラクルをリードしてほしい」と話した。
また、同社 常務執行役員 システム製品統括本部長の三澤智光氏は11gの製品概要を説明。その中で「Platinumほどの高い技術力を持つ人は、本来は企業全体のデータモデルや初期設計に従事すべき。しかし、実際にはチューニングやトラブルシューティングに時間が取られている」と指摘。11gを使うことでIT予算の80%を占めるといわれる運用管理コストを下げられるとして、「次期プロジェクトはぜひ11gで取り組んでほしい」と訴えた。
ORACLE MASTER取得者向けのセミナー
対して、2008年中に次期データベース「SQL Server 2008」を完成させる予定のマイクロソフトはORACLE MASTER資格取得者のリクルーティングに乗り出した。ORACLE MASTER取得者に対して、SQL Serverの技術セミナーを無償で提供し、マイクロソフトの認定資格の取得を呼びかける。利用するテキストは、左ページにOracle用語、右ページに対応するSQL Server用語を記載し、Oracle技術者が容易に理解できるようにする。マイクロソフトは「Oracleの用語で、SQL Serverを理解することができる」としている。
マイクロソフトのサーバープラットフォームビジネス本部 業務執行役員 本部長の五十嵐光喜氏はリクルーティングについて「よりクオリティの高いエンジニアを育成する。ORACLE MASTER取得者も単一のデータベースだけでなく、複数のデータベースを知っているほうがエンドカスタマーの利益になる」としている。
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