3種のツールを搭載
コマンドラインで使いたい「Windows Server 2008」
2007/10/11
「コマンドラインを搭載し、UNIXを使っている人も使えるのが1つの売りだ」。マイクロソフトは2008年第1四半期に日本語版を完成させる次期サーバOS「Windows Server 2008」に3つの新たなコマンドラインツールを搭載する。マイクロソフトのWindows Server製品部マネジャー 藤本浩司氏は、コマンドラインを駆使することでUNIX並みの効率的な管理が可能と強調した。
GUIを使った管理が特徴のWindowsに新たなコマンドラインツールを実装することは、いわばこれまでの製品の否定にもつながる。しかし、マイクロソフトはスクリプト処理による管理の自動化の実現など、コマンドラインツールの効率性に注目した。
3つのコマンドラインツールのうちで最も注目されているのは.NET Frameworkで開発された「Windows PowerShell」だ。貧弱さが指摘されていたコマンド・プロンプト(cmd.exe)と異なり、UNIXのシェル並みの高機能を目指したのが特徴。UNIX系シェルと同様にパイプライン機能やコマンドを組み合わせる機能があり、高度なスクリプト処理ができる。藤本氏によると用意しているコマンドは130種。サービスやプロセス、ストレージ、レジストリなどへのアクセスが可能で、「UNIXのシェルと同じようなことができる」という。
もう1つの「Server Core」も注目機能。Windows Server 2008からGUIを取り除き、最小限のコンポーネントだけで構成した専用OSで、コマンドラインで操作する。Active Directoryやファイルサーバ、DHCPサーバなど特定目的のサーバを構築できる。不要なコンポーネントを搭載しないことで、セキュリティ上の脆弱性が減り、運用効率が高まる。
3つ目のコマンドラインツールは、サーバ構成ツール「サーバー マネージャ」の「ServerManagerCmd.exe」だ。サーバの初期設定や構成確認がコマンドラインで可能。現在の構成を確認するqueryコマンドや機能を追加、削除するinstall、removeコマンドなどがある。Webサービス仕様「WS-Management」に対応したインターフェイスもあり、「遠隔地からすべての管理がコマンドでできる」(藤本氏)という。
Windows Server 2008は9月26日にRC日本語版を配布開始。すでに1万ダウンロードされているという。4月に配布開始したベータ3は9月末で約9万5000コピーを配布し、マイクロソフトは手ごたえを感じている。Windows Server 2008の正式発表は2008年4月の予定だ。
関連リンク
関連記事
情報をお寄せください:
最新記事
|
|