マルチタスク実行にも対応
ケータイにもガジェット搭載、auが8機種を発表
2007/10/16
KDDIは10月16日、携帯電話の新機種8機種を発表した。11月中旬以降、順次発売する。発表済みのINFOBAR2を含むワンセグ対応の6機種中4機種で、有機ELディスプレイを採用。また高性能モデル3機種にはBREW4.0に対応した最新のプラットフォーム「KCP+」を搭載。2種類のアプリケーションを上下に分けて表示してマルチタスク実行する「マルチプレイウインドウ」機能や、待ち受け画面にブログの更新情報を表示する「ガジェット」も利用できるようにした。
発表モデルと主な特徴は以下の通り。
W56T(東芝製) 2.8インチ有機ELディスプレイ搭載のワンセグモデル。開閉式パネルは背面側まで360度回転し、折りたたんだ状態でワンセグ視聴ができる。Bluetooth搭載、内蔵メモリ800MB(暫定仕様)などハイエンドモデル。
W54S(ソニー・エリクソン製) 2.8インチ有機ELディスプレイ搭載のワンセグモデル。ソニー製のオーディオ機器との連携が強化され、ケータイやPCでダウンロードした楽曲をウォークマンやネットジュークに転送できる。Bluetooth搭載、内蔵メモリ800MB(暫定仕様)などハイエンドモデル。
W54SA(三洋電機製) 3.0インチWVGA液晶搭載のワンセグモデル。ワンセグを見ながらインターネット検索をするなどアプリケーションの2画面表示もできる。
Woooケータイ W53H(日立製作所製) 2.8インチ有機ELディスプレイ搭載のワンセグモデル。14.2mmの薄型。液晶テレビで培った高画質技術を搭載する。
W55T(東芝製) 2.4インチQVGA液晶搭載のワンセグ非対応モデル。厚さ9.9mm、ヘアライン加工や鏡面処理を施したステンレスパネルで高級感を出すなど、薄さにこだわる30〜40代の男性利用者を意識したデザイン。
W53K(京セラ製) 2.7インチWQVGA液晶搭載のワンセグ対応モデル。15.4mmの薄型で、ワンセグ一発起動やワンタッチダイヤルなど使い勝手を追求。
A5529T(東芝製) 大きなキー、大画面液晶、かんたんモードなどを備える。文字が大きく表示される「でか文字」機能や着信音や受話音量を上げる機能など6つの「でか」を搭載。
簡単ケータイA1407PT(パンテック&キュリテル製) 音を振動で伝える骨伝導スピーカーを背面部に搭載。閉じたまま耳の近くに当てることで鼓膜以外の部分からも音が伝わり相手の声が聞きやすい。
有機ELディスプレイはサムスンと共同開発
東芝製のW56T、ソニー・エリクソン製のW54S、日立製のW53H(Woooケータイ)の3機種に共通して搭載される有機ELディスプレイはKDDIとサムスンSDIとの共同開発。2.8インチワイドQVGA(240×400ドット)表示に対応。液晶モデルがVGA(640×480ドット)やWVGA(800× 480ドット)へと高精細化するなか、解像度では有機ELモデルは逆戻りした感もあるが、ワンセグなど映像サービスでは映像がより美しくなるという。
複数アプリをマルチタスクで実行可能に
12月以降に発売予定の3機種、W56T、W54S、W54SAには新たに統合プラットフォーム「KCP+」(KDDI Common Platform)を搭載する。これまで同社は異なるメーカーや端末間でのアプリケーション開発の効率を上げるため、クアルコムが提供する携帯向けアプリケーションプラットフォーム「BREW」を採用することでプラットフォームの共通化を進めてきた。「KCPの効果は上がっている。今回は共通化の範囲をOSや通信制御にまで広げたもので、さらなるコストダウンや開発期間の短縮が可能」(コンシューマ事業統括本部 コンシューマ商品企画本部長 長島孝志氏)という。なお、ジャストシステムは今回のKDDIの発表に合わせて、KCP+で同社の日本語入力ソフトウェア「ATOK」が採用されたことを発表している。
クアルコム製のARM11ベースの最新チップセット「MSM7500」の採用と合わせて、複数アプリケーションのマルチタスク実行が可能になった。今回ラインナップされたKCP+対応モデルでも、「マルチプレイウインドウ」機能を搭載。利用者が自由に複数アプリケーションを同時実行できるわけではないが、ワンセグ、PCサイトビューア、EZナビウォーク、LISMOなど多くの基本機能を組み合わせて利用できるという。
待ち受け画面でのガジェット表示に対応
待ち受け画面で「au one ガジェット」が表示できるようになった。検索ウィンドウや天気、ブログの更新情報などが表示できる。au one ガジェットに対応する機種での待ち受け画面は、EZニュースフラッシュやグーグルの検索窓なども同時に表示される。ガジェットは、他のアプリケーションと異なり起動や終了の必要がない。設定したガジェットをテレビのチャンネルように左右ボタンで切り替えることができる。
12月の開始時点で提供予定のコンテンツは、メール、テレビ、ブログ、GREE、乗り換え、オークション、ミニゲーム、時計、カレンダー、今日は何の日など19のガジェット。ガジェットを作成・提供するのは当面コンテンツプロバイダに限られる模様で、ブログの更新情報もauが提供する「au one ブログ」に限られ、RSSリーダの機能は備えない。
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