10月31日リリース

IBM、次期版DB2「Viper 2」リリースへ

2007/10/17

 米IBMの次期版DB2データサーバ(コードネーム「Viper 2」)が、新しいデータ自動化機能や強化された性能を備えて、間もなく登場する。同社の担当者は、この強化機能が同社の情報オンデマンド構想を拡大して、データベース大手オラクルに挑戦すると確信している。

 10月31日にリリースされるDB2 9.5は、IBMの1年間に渡るデータサーバポートフォリオのアップグレードを締めくくるものであり、先週の「Information Management System 10」リリースに続くものだ。同社の担当者らは、DB2 9.5はDB2の成功――4四半期連続で同社のデータベース事業を2ケタ成長させたと彼らはいう――を土台にしていると語る。

 「われわれがこのリリースでやっているのは、水準を引き上げ続けることだ」とIBMデータサーバ担当ディレクター、バーニー・スパン氏はeWEEKに語った。

 同氏はOracle Database 11gを挙げて、オラクルはIBMにまねており、特にIBMがXMLデータ管理を強調している点に追随していると語った。

 「Viper 2で、われわれはXMLデータ管理について少なくとも(DB2の)2倍のトランザクション性能を実現しているし、ピュアXMLデータの保存容量を最大で5倍圧縮している。XMLデータをうまく管理し、クエリ可能なデータとして管理する――リレーショナルデータベースと同じように企業のプロセスの一部になるかもしれない――ことは、当社の顧客が活用している重要な革新だ」(同氏)

 オラクルはXML DB Database 11gに、顧客がXMLデータをネイティブに保存し、操作できる機能など、多数の強化機能を盛り込んだ。同社が7月に11gのマーケティングキャンペーンを立ち上げたとき、同社の関係者は、顧客が特定のアプリケーションや性能要件に合わせてXMLストレージを選べるようにバイナリXMLサポートを加えたとしていた。

 Viper 2は、DB2 Warehouse 9.5とともにリリースされる。Warehouse 9.5は、DB2 9.5の新しい自動化機能を活用し、埋め込みOLAPや非構造情報の埋め込み分析など独自の機能を多数備える。

 DB2 Viper 2には、自律型メモリ管理、統合された自律型フェイルオーバーおよびバックアップなど、システムのセットアップを簡略化し、ダウンタイムを減らすための自動化機能が多数盛り込まれている。さらに、コンプライアンス機能と、IBM System zのDB2で採用されている監査・暗号化機能をモデルにしたツールを提供する。

 価格は、DB2 9.5 Expressの場合はプロセッサ当たり50.25ドルまたはユーザー当たり170ドルからで、最小ユーザーは5人。DB2 9.5 Express-Cは無料ダウンロード可能で、オプションでサーバ当たり2995ドルのサポートを購入できると同社は説明している。

原文へのリンク

(eWEEK Brian Prince)

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