今後はUnicodeやネイティブ64ビット対応も
コードギアは「ネイティブアプリもマネージドコードもサポート」
2007/10/22
10月22日、米コードギアでDelphiのプロダクトマネージャを務めるニック・ホッジス氏が来日し、Delphiの今後のロードマップについて説明した。次期バージョンの「Tiburon」(コードネーム)ではUnicode化を図るほか、その先ではネイティブ64ビットコンパイルやマルチコア/マルチスレッド対応といった機能を強化する方針だという。
同社はボーランドの子会社として統合開発ツールを提供している。9月には、Delphiの最新バージョン「Delphi 2007」に加え、「C++Builder」「Delphi .NET 2.0」をパッケージ化したRAD環境「CodeGear RAD Studio 2007」をリリースした。.NETアプリケーションに加え、VCL(Visual Component Library)によってAjax対応のWebアプリケーション開発も支援することが特徴だ。また、ストアドプロシージャやトリガを記述できる「Blackfish SQL」という新しいデータベースエンジンも搭載している。
ホッジス氏はCodeGear RAD Studio 2007により「.NET 2.0に代表されるマネージドコードとネイティブコードの両方をサポートしていく」と述べた。
「マネージドコードの重要性を否定するわけではないが、依然としてネイティブコードに対する強い需要がある。特に、頻繁にハードウェアとのやり取りがあり、高いパフォーマンスが求められるアプリケーションの場合は、マネージドコードでは実現が難しい」(同氏)
2008年半ばには、CodeGear RAD Studioの次期バージョンとなるTiburonをリリースする予定だ。日本をはじめとするアジア各国からの要望に応えてUnicode対応を図るほか、マルチティア環境への対応を強化するため、データベース関連機能のアップデートが予定されている。同時にC++ Builderを強化し、ANSI標準に対応する形でのコンパイラやフル2ウェイモデリングなどがサポートされる予定だ。
さらに、正式な時期は未定だが、2008年末から2009年にかけてTiburonの次のバージョンとして「Commdore」(コードネーム)をリリースする計画だ。既存のアプリケーション資産を生かし、64ビット対応にしたいというニーズを踏まえ「おそらく、初めてクロスコンパイルを導入することになるだろう。これにより、IDE自体は32ビット環境であっても、64ビットアプリケーションのコンパイルが可能になる」(ホッジス氏)
それ以降も、マルチコア/マルチスレッドといったハードウェアの機能を生かした開発を簡単に行えるような機能強化が予定されている。Microsoft SilverlightやAdobe Flexといったリッチ・インターネット・アプリケーション(RIA:Rich Internet Applicatoin)開発を支援する機能やOSをまたいだクロスコンパイル機能なども青写真にあるという。
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