ポータルサイト色を増して利便性向上
Googleモバイル刷新、モバイル検索広告市場に期待
2007/10/23
グーグルは、同社が提供するモバイル向けサイト「Googleモバイル」を10月19日にリニューアルした。2005年7月にスタートして以来、2年ぶり以上の刷新で、「日本のケータイ向けに特化して、デスクトップ向けのものから逸脱した考えから作った」(グーグル シニアプロダクトマネージャー 徳生健太郎氏)という新Webサイトは、ケータイの利用シーンを考えて多くの機能を実装した。
“逸脱”という言葉通り、ブランドロゴと素っ気ない検索窓だけのシンプル構成という同社のシンボリックなWebページも、ケータイ向けとしてリッチな情報を提供するパーソナライズ可能な“マイページ”として生まれ変わった。「デバイスやマーケットに応じて情報を提供していく」(徳生氏)との考えから、ニュースや天気予報、Gmailの新着メール、RSSリーダーのヘッドラインなどをユーザーが独自に設定できる。
PCは“明日の検索”、ケータイは“今の検索”
Googleモバイルの検索では、PC向け検索とは検索アルゴリズムが異なる。基本となるページランク技術は同じだが、モバイル向けでは検索語の内容からユーザーが何を探しているのかを推測して検索結果を出すようにした。また、1度のクエリで携帯向けサイトとPC向けサイト、地域情報など複数のジャンルから結果をまとめて表示する。
例えば、「ラーメン」「歯医者」などの検索語では地域情報を、「ガンダム」などタレント名、車種、動物などではイメージ検索の結果を提示する。
地域情報検索ではデフォルトの地名を設定できる。明示的にユーザーが「日比谷」などとしておけば、日比谷周辺の地域情報が検索できる。「渋谷 ラーメン」と検索すれば、地名を抜き出してデフォルトの地名として自動で設定しなおす。
PCと同様に人名の漢字の間違いは、正しいと思われる検索文字列を検索結果の上部に表示するようにした。また、「占い」で検索した場合、「夢占い」「動物占い」「無料占い」など関連検索語として提示する。
モバイル検索広告に期待感
PCでの検索は、あらかじめ下調べをする“明日の検索”という性格が強いが、ケータイでの検索は“今の検索”であるという違いがある。検索ボックスの直下に、デフォルトで検索する地名を常に配置するなど地域情報検索の機能を前面に打ち出しているのは、そのためだが、モバイル検索広告市場の伸びに期待する同社の思惑も見える。地域密着型の検索広告は「広告クライアントにとっても魅力的」(ビジネスプロダクト マネージャー 石原直樹氏)で、モバイル検索広告市場に高い可能性があるからだという。
現在のところ、提供されているニュースの種類はPC向けのGoogleニュースに比べて少ないが、「モバイルでもページビューが増えてモバイル広告市場が伸びれば、コンテンツも増えていくと期待している」(ストラテジック パートナー ディベロップメント マネージャー ジョン・ラーゲリン氏)としている。
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