WindowsとLinuxの双方へシングルサインオンする仕組みも開発
ターボリナックスがMSと包括的協業へ
2007/10/23
米マイクロソフトと日本のターボリナックスは米国時間10月22日、WindowsサーバとLinux間の相互運用性の向上などを目指し、包括的な協業契約を締結すると発表した。協業の内容は「相互運用性の向上」「研究開発分野における連携」「知的財産の保証」「デスクトップ分野における協調の拡大」の4項目。
相互運用性の向上では、WindowsとLinuxの両方のシステムに1つの証明書でログインできるシングルサインオン・ソリューションを開発する。また、ターボリナックスはWorkgroup Server Protocol Program(WSPP)評価ライセンス契約を締結する。
研究・開発分野では、マイクロソフトが中国に保有する研究機関で両社のソフトウェア・テストや顧客、パートナー向けのソリューション展示を行うほか、ターボリナックスは、マイクロソフト製品との相互運用性向上のための「インターオペラビリティ・ベンダーアライアンス」(IVA)へ参加する。
知的財産の保証では、ターボリナックスのサーバ製品購入者を知的財産権に関する紛争から守る。
デスクトップ分野では、Microsoft Office System 2007の文書形式であるOpen XMLと、OpenOffice.orgの文書形式であるODFのフォーマット変換ツール開発プロジェクトで協力する。また、引き続きWindows Mediaコンテンツ再生ソフトをターボリナックス製品に収録していくほか、インターネット検索サービス「Live Search」を来年発売予定のターボリナックス製品でWebブラウザの標準検索エンジンとする。
これまでマイクロソフトは、ノベル、ザンドロス(Xandros)、リンスパイア(Linspire)などのLinuxベンダと同様の提携を進めてきている。これらのLinuxベンダにとってマイクロソフトとの提携は、知的財産権を巡る訴訟リスクから顧客を守ると同時に、異なるOSが混在するヘテロジニアスなITシステムの運用コストを下げるメリットがある。一方、マイクロソフトと提携していないRed HatやUbuntuなどのLinuxディストリビューション提供ベンダは、こうした流れをLinuxコミュニティを分断する動きとして警戒している。
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