Web技術をフル活用
Photoshopだけじゃない、アドビが全製品のSaaS化に言及
2007/10/31
米アドビ システムズのプラットフォーム事業部 シニアバイスプレジデント兼チーフソフトウェアアーキテクトのケビン・リンチ(Kevin Lynch)氏は10月31日の説明会で、「アドビのソフトウェアは将来、すべてホステッドサービスでも提供されるようになる」と語り、同社のSaaSへの傾倒を印象付けた。
リンチ氏は同時にSaaSソフトウェアを統合ランタイムのAIRを使ってクライアントアプリケーション化することにも言及。今後のソフトウェア開発でWeb技術を積極的に採用していく考えを示した。アドビはSaaS形式の動画編集ソフトウェア「Premiere Express」を開発し、YouTubeなどに提供している。また、画像編集ソフトウェアの「Photoshop Express」も開発中で、すでにスクリーンショットを公開している(参考記事)。リンチ氏はPremiere Expressについて「おそらくAIRでも展開していく」と話した。
アドビは現在のパッケージソフトウェア中心の製品戦略を、Web技術でクライアントアプリケーションを開発するAIRと、ネットワーク経由でソフトウェアを提供するSaaSに移しつつある。AIRは2007年6月のベータ公開後、46万ダウンロードを達成。SDKは5万のダウンロードがあった。「すでに何百のAIRアプリが開発されている」(リンチ氏)。
アドビは自社でも「Adobe Media Player」や、買収したオンラインワープロの「Buzzword」でAIRを採用。リンチ氏は「アドビの開発者コミュニティが最もすばらしいリッチインターネットアプリケーション(RIA)を作れるようにする」と話した。
アドビが11月1〜2日に都内で開催するイベント「Adobe MAX Japan 2007」ではソニーや楽天、サイバーエージェントがAIRの活用事例を紹介する予定だ。
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