今後5年間のCO2を33万トン削減
日立のIT製品が“大幅省エネ宣言”
2007/11/05
日立製作所 情報・通信グループは11月5日、主要IT製品で今後5年間に累積で40%の消費電力削減、約33万トンのCO2削減を目指す「Harmonious Green」プロジェクトを始めたことを明らかにした。
日立は9月27日に、データセンターの消費電力を最大50%削減する「CoolCenter 500」プロジェクトを発表している。こちらは高効率の空調機や変圧器、新エネルギー利用など、同社の電力/都市開発システムグループもかかわるものだが、Harmonious GreenはIT機器の運用、装置、部品の各レベルにおける省エネに特化する。
具体的にはまず、サーバ冷却への気化熱利用を拡大し、熱抵抗の70%改善を目指す。サーバの電源装置については、「BladeSymphony」で電源損失をすでに15%に抑えているが、さらに10%以下への削減を図る。サーバ仮想化の省エネへの応用では、仮想マシンを少数のブレードに集約し、空きブレードを電源断する機能を開発中。これに加え、物理サーバを仮想マシンに移動したり、それを再び物理サーバに戻す機能の実装も考えているという。
ストレージでは、未利用のディスクドライブの回転を停止するMAID(Massive Array of Idle Disks)機能が中心。
日立では今回の発表に合わせ、低消費電力のCPUとメモリを採用した「BS320 es サーバブレード」と、ボリュームレプリケーション機能をテープに拡張できるディスクアレイ/テープライブラリ製品「Hitachi Tape Modular Storage」を新たに発表した。
日立 情報・通信グループ CSO兼経営戦略室長 北野昌宏氏は、部品や製品に関連する技術のみならず、これら機能をポリシーに基づいて利用するための運用管理製品が重要な役割を果たすとし、JP1などにおける省エネ関連機能の開発に力を入れていくことを強調した。
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