ライフサイクルで開発を支援
開発の失敗リスクを低減、コンピュウェアが製品提供
2007/11/07
「失敗プロジェクトの99%はプロジェクトマネジャー(PM)の問題」。米コンピュウェアのセールス担当バイス・プレジデントのクレイグ・リトル(Craig Little)氏はこう語る。上流から下流までシステム構築全般に責任を求められるPMがその過大な責任に押しつぶされ、結果としてプロジェクトが失敗する――クレイグ氏は開発ライフサイクルを支援するツールやサービスの利用を呼びかける。
システム開発におけるPMはスーパーマンだ。システム開発の方向性の決定から技術者の選定、進捗管理、顧客企業の要件管理、アーキテクチャ決定、コスト管理など上流から下流に渡って縦横に仕事をすることが求められる。まさしくシステム開発の要諦であり、PMが業務に躓(つまづ)くとプロジェクトが失敗する確率が高まる。
しかし、すべてのPMがスーパーマンではない。システム開発側としてはPMが機能しなくなった場合のためのリスク管理が必要になる。コンピュウェアは開発のライフサイクルを支援するポートフォリオ製品を提供し、PMに過度に依存しないシステム開発を提案している。
10月にはシステム開発の要件定義をテンプレートを使って管理する新製品「Optimal Trace 5.0」を発売した。日本コンピュウェアの執行役員社長の金沢憲氏は「これまで2〜3年かけて開発していたシステムをいまは半年で作れといわれる。しわ寄せが要件定義に来ていてユーザー要件の分析に時間をかけられなくなっている」と話す。
Optimal Traceはシステム開発の要件定義に必要なゴールやシナリオなどの項目を設定したテンプレートを用意し、各担当者が入力することで要件定義や管理のプロセスを標準化。要件の途中追加や変更があった場合もOptimal Traceはリアルタイムで変更履歴情報を管理し、当初の要件定義と開発成果とのずれを最小限にできるという。
コンピュウェアは製品提供に加えて開発の支援サービスも始めた。システム開発の一部プロセスをコンピュウェアのチームが“お助け”する内容。障害発生時の切り分けや完成したプログラムのテストなどを担当する。「日本でも一部で始めている」(金沢氏)という。
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