高パフォーマンスを実体験してほしい〜ネティーザ社長
25TBの実データを持ち込めるDWH検証センター開設
2007/11/29
日本ネティーザは11月29日、DWHパフォーマンス検証センター「ネティーザ・パフォーマンス・ラボラトリ」(以下、検証ラボ)の機能を増強し、12月1日より提供開始すると発表した。今回の増強により、ユーザーは最大25TBの実データを持ち込んで、同社DWHアプライアンスを評価・検証することができる。
親会社の米ネティーザは、2000年創業のDWHアプライアンス専業ベンダ。2006年度の売上高は7億9600万ドル。現在、ワールドワイドで200システム127社への導入実績を誇る。日本ネティーザは2005年9月設立で、国内ではモスフードサービスやサッポロビールなど18社に導入済み。
同社の主力製品であるDWHアプライアンス「Netezza Performance Server(NPS)シリーズ」は、独自のストリーミング処理と並列処理により、従来型のDWHと比較して10〜50倍程度のパフォーマンスを実現するという。具体的には、「SPU」(スニペット・プロセシング・ユニット)と呼ばれる1つの小型ボードに、CPUとメモリ、ハードディスクを搭載。これを1ラックに数十〜数百枚収納し、並列処理をする。その際、SPUには通常のサーバなどには搭載していないFPGA(Field Programmable Gate Array)が、ハードディスクからのデータをCPUにわたす前段階で取捨選択する。これにより、CPUが処理しなければならないデータ量が大幅に減少し、処理の高速化を実現した。
日本ネティーザ 代表取締役 ダグラス・エッツェル(Douglas Etzel)氏は、「データベースソフトウェアから、筐(きょう)体までDWH専用に設計しているため、汎用筐体を使ったDWHシステムと比較して高速なパフォーマンスを実現した。パフォーマンスを比較すれば、その良さが分かってもらえるはず」とアピールした。
検証ラボは、東京三鷹のデータセンター内に開設されており、同社のDWHアプライアンス「NPS 10000シリーズ/NPS 5000シリーズ」が常設されている。検証ラボでは、ユーザーが自社の実データを持ち込み、これらのアプライアンスを利用して評価・検証ができるほか、ネティーザのエンジニアが3日間〜2週間かけて評価・検証作業を代行することも可能だ。評価・検証は無料で行える。
検証ラボの最大の特徴は、最大25TBの実データを持ち込んで評価・検証ができる点。検証で用いる実データは、NASやハードディスクなどを用いて自身で持ち込めばよい。セキュリティ上の理由で実データを持ち込めない場合には、DWHアプライアンスをユーザーのデータセンターなどに持ち込み、実地で検証することも可能だという。
エッツェル氏は、「通常、データの絞り込みはデータベースのチューニング作業で行うところだ。ところがNPSではそれをハードウェア上で行っているのでチューニングをしなくても高速な処理を実現した。従来、DWHというと『クエリ処理に時間がかかり過ぎる』というイメージが強かったが、この製品のパフォーマンスを体験すれば考えが変わるはずだ。今後はデータ取り扱い量の多い、金融や通信分野へ進出したい。その第一歩として検証ラボの拡大を図った」とコメントした。
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