OKWaveが法人にシステム提供へ

「Vistaのセキュリティどう?」、電話利用のQ&Aシステム登場

2007/12/03

 オウケイウェイブ(OKWave)は12月3日、音声を使ったQ&Aサービス「VOICE de OK」のベータ版提供を開始した。新サービスでは携帯電話や固定電話からの音声通話を音声認識エンジンでテキストに変換し、同社が運営するQ&Aサイト「OKWave」や同社パートナーが提供するQ&Aサイトと連動させる。Webサイト上で得られた回答のテキストは、自動読み上げ機能を利用して質問者が電話で聞くことができる。回答が得られるまで、音声とテキストの相互変換にかかる時間を加えても平均して15分程度になるという。現在は質問者側から回答の有無をチェックする必要があるが、今後はメールで知らせるなどの仕組みも取り入れる。

okwave03.jpg 音声による質問と回答のしくみ
okwave04.jpg 実際に音声で入力された質問と回答の例。「買うつもり」が「買つもり」となるなど誤認識が起こり得るため、元の音声から作成したデジタル音声を聞くこともできる

 音声認識と音声合成技術はNTTサイバースペース研究所が開発したものをベースにNTT-ITが製品化したものを利用した。FAQサイトの文例で音声認識をチューニングしているほか、口語調の文章でも読み誤りがないように口語辞書も充実した。

 オウケイウェイブはポータルサイトのgoo、BIGLOBE、MSNなど50社に技術提供をしてきたほか、法人向けFAQシステムとして約200社にソリューションを提供している。

okawave01.jpg オウケイウェイブ 代表取締役社長 兼元謙任氏

 2000年にスタートしたポータルサイト事業は現在50サイトが連携しており、総登録者95万人。1000万人が閲覧し、1470万件のQ&Aが登録される最大手のFAQサイトに成長している。「回答までの時間はだいたい3分から10分。平均して付けられる回答数は3つ、回答率は99.2%と非常に高い」(オウケイウェイブ 代表取締役社長 兼元謙任氏)という特徴を生かし、法人向けサポート市場で音声によるサービスを新たに開拓する。最近ではクルマに関する質問が特定のサイトに投稿されると、クルマ情報のポータルサイトで詳しい人が回答するというように、OKWaveは各専門サイトのハブとしても機能しているという。

okwave02.jpg OKWaveを採用する各サイトに寄せられる質問と回答はOKWaveをハブとして連携しているという

 想定するおもな利用用途は企業のコールセンター。企業へ寄せられる問い合わせをOKWaveのQ&Aコミュニティに投げかけて、一般ユーザーが回答する。「これまで企業が受けたサポート電話をユーザーに振るなど考えられなかった。しかし、今や商品やサービスはお客様とともに作るもの。企業から発信する情報だけではなく、ほかのお客様の情報を取り込むのも重要。そうした仕組みを提供していきたい」(兼元氏)という。営業時間外や繁忙期のオペレータの代替サポート手段としての採用を見込む。

 採用企業は音声による応答システムのメニューに「VOICE de OK」を追加することで利用する。企業はこれまで話中でオペレータが応答できなかった顧客に選択肢を与えられる。質問者は、曜日や時間帯を問わず回答を得られるほか、製品そのものだけでなく製品やサービスを取り巻く複合的な質問に対する回答も期待できる。

 現在、企業に寄せられる問い合わせの約7割は電話によるもので、Webやメールを使った問い合わせは2割強にとどまる。その一方、金融系やIT系を中心に商品サービスの複雑化と商品サイクルの短期化が進んでおり、多くの企業でサポートセンターのコスト削減が課題となっている。「サポートセンターは企業の中でコストセンターとなっている。今後は顧客の接点として情報収集ポイントとして活用したり、アップセールスにつなげるなどプロフィットセンターに変えていく必要がある」(兼元氏)。大手メーカーがコールセンターの拠点を中国など海外に持っていった結果、顧客のサービス満足度が下がり、製品の売れ行きに悪影響が出た。その結果、現在コールセンター市場への投資熱は高まっていて同社は今後も市場拡大は続くと見る。

 12月中旬から早期導入としてトレンドマイクロと大手PCメーカー2社で提供を開始する。機能修正など行い2008年6月から正式バージョンをリリース予定だ。利用料金は初期費用200万円、月額50万円、問い合わせ1件当たり500円から。現在、サポートセンターでの処理コストは1件当たり800〜1000円かかるため企業はコストを削減できるという。同社は初年度で8社への導入、売り上げ1億円を、2010年までに30社、5億円の売り上げを目指す。

 現在はサポート市場にフォーカスしているが、中期的には「Q&Aオークション」も視野に入れる。兼元氏は「これだけ商品・サービスが複雑化して来て専門家と呼べる人がいなくなってくると、それを経験した人がいちばんの専門家。例えばJ-SOXへの対応やセカンドライフ上でのビジネスのやり方などを知っている人にお金を払っていいのではないか」と話した。

(@IT 西村賢)

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