基本的対策の欠如が浮き彫り

3年前のウイルスが再流行、ソフォスが警鐘

2007/12/06

 セキュリティベンダのソフォスは12月6日、11月のコンピュータウイルス数の調査結果を発表した。調査結果はメールベースとWebベースで、それぞれトップ10としてまとめられている。

 メールウイルスのトップ10では、時限式ウイルス「Traxg」が2位に急浮上。11月中に確認されたメールウイルスの約25%を占めた。Traxgは、2004年10月に初めて検知されたメールウイルスで、出現からすでに3年以上が経過している。レポートでは「古いウイルスへの大規模感染が発生したことから、基本的なウイルス対策がとられていないシステムがいまだに数多く存在していることが伺える」としている。11月に配信された悪質な添付ファイルを含むメールは、1000件中1件(0.1%)だった。

 一方、Webベースのウイルスについては感染ページ数が増加。11月中に同社が新規に検知した感染ページは1日平均約7500件となったという。1位は「Iframe」でWebウイルス全体の約7割を占めた。また、マルウェアに感染したWebサイトの国別集計では、中国が半数以上の55.2%を占めてトップ。Iframeの大規模感染によるものという。中国、アメリカ、ロシアの上位3カ国で85%を占めるが、トルコ(6位、1.4%)、イギリス(8位、0.7%)、ポーランド(8位、0.7%)、フランス(10位、0.6%)など、新たに4つの国がチャートインしており、レポートでは「Webウイルスの問題が特定の数カ国の問題ではなく、グローバルに広がる深刻な問題であることを示している」としている。

 メールウイルス、Webウイルスのランキングは、それぞれ以下の通り。

【メールウイルストップ10】
1.   Troj/Pushdo         29.3%
2.   W32/Traxg           23.6%
3.   W32/Netsky          17.8%
4.   Mal/Dropper          5.4%
5.   W32/Zafi             5.0%
6.   W32/Mytob            4.8%
7.   W32/Flcss            3.3%
8.   W32/MyDoom           2.9%
9.   W32/Strati           2.8%
10.  W32/Bagle            1.0%
     その他               5.1%

【Webウイルストップ10】 1. Mal/Iframe 69.6% 2. Mal/ObfJS 11.6% 3. Troj/Unif 3.7% 4. Troj/Decdec 2.3% 5. Troj/Fujif 1.2% 6. W32/Feebs 1.0% 7= Troj/Unsc 0.7%(新規) 7= Mal/Packer 0.7% 9. Mal/Behav 0.6% 10. Mal/FunDF 0.5% その他 8.1%

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(@IT 西村賢)

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