ディスクI/Oが最大15%高速化
マイクロソフトがVista SP1プレビュー版を公開
2007/12/13
米マイクロソフトは12月12日、Windows Vista Service Pack 1(SP1)のリリース候補(RC)を一般に公開したが、Windows ServiceabilityチームはVistaの性能と信頼性を強化するためのアップデートのプレビュー版もリリースしている。
Vistaチームのブログでニック・ホワイト氏が語っているところによると、このアップデートはプレビュー版であり(マイクロソフト Download Centerで提供されている)、2008年1月にWindows Updateを介してリリースされる時点までに変更が加えられる可能性もあるという。
「われわれはWindows Updateを介して、顧客に継続的な改善を提供し、Windowsが常に最新の状態に保たれるようにしている。そうすれば、サービスパックのような大規模なリリースを待つ必要もなくなる」と同氏。
このアップデートは、パソコンの性能に影響を及ぼす問題としてこれまでに報告されているいくつかの問題を改善するためのもの。例えば、スリープモードやハイバーネイトモードの切り替えが一部の状況でうまくいかない問題などがある。またポータブルシステム向けにバッテリの持続時間を強化するためのディスクスピンダウン機能に関する問題も改善され、ディスクI/O(基本的には、大きなファイルのコピーや移動、削除など)の性能も最大15%高速化されるという。ホワイト氏によると、Vistaチームは「このアップデートのインストールを強く奨励している」。
マイクロソフトの広報担当者はeWEEKの取材に応じ、「このアップデートは2008年第1四半期にリリースが予定されているWindows Vista SP1に含まれることになるが、Windows Vistaにはパソコンの性能を計測する機能が搭載されるため、われわれは顧客が直面している問題を迅速かつ容易に特定し、そうした問題に速やかに対応できるようになっている」と語っている。
このアップデートに関する詳細が記されたKnowledge Baseのサポート情報によると、このアップデートでは、ユーザーがコンピュータをハイバネーションモードに切り替えようとする際に生じる「Stop 0x000000A0」エラーのほか、ユーザーがコンピュータをハイバネーションモードやスタンバイモードに切り替えたり、あるいはワイヤレス接続環境にあるコンピュータを再開する場合に生じる「Stop 0x0000009f」エラーが解消されるという。
さらにこのアップデートでは、休止状態が一定時間経過してもディスクがスピンダウンしない問題も修正される。ただしKnowledge Baseのサポート情報によると、一部のユーザー環境では、このアップデートを手作業で適用した後に、Windows Explorerを使ってリムーバブルメディアをイジェクトできなくなる可能性があるという。
マイクロソフトは顧客に対し、そのような場合には、「hotfix 941673」と呼ばれるフィックスを適用してレジストリを修正するよう呼び掛けている。
(eWEEK Peter Galli)
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