Amazon EC2、S3

米アマゾン、Webデータベース「SimpleDB」を開発

2007/12/14

 米アマゾンは12月13日、Webサービスとして動作するWebアプリケーション向けのデータベース「Amazon SimpleDB」を限定公開した。アマゾンのWebプラットフォーム「Amazon Elastic Compute Cloud」(EC2)、ストレージサービスの「Amazon Simple Storage Service」(S3)など、Webサービスと密接に連携できる。

 アマゾンの発表によるとSimpleDBはWebサービス向けに、リアルタイムのクエリを可能にする。「複数のデータセットを作成し、ストアし、簡単にクエリをかけて結果を得るためのシンプルなWebサービスのインターフェイスを提供する」という。

 SimpleDBは“ドメイン”と呼ぶ単位でデータベースを管理。ドメイン内のデータに対してGET、PULL、DELETEのほか、シンプルなコマンドでクエリを実行可能。アマゾンはSimpleDBのクエリについて「いまのところは5秒以内に実行される」としている。

 SimpleDBは単純なAPIセットでアクセス可能。データフォーマットやスキーマの事前設定は不要。アマゾンはスキーマの事前設定をなくしたことで「アプリケーション開発の柔軟性が大幅に増す」としている。アプリケーションの拡張に合わせたスケーラビリティがあり、1ドメインはベータ版では最大10GBまで利用可能。100ドメインまで作成できる。アマゾンは今後、このデータ容量を拡張するとしている。

 SimpleDBはEC2、S3を始めとするWebサービスから簡単に使えるようになっている。アマゾンは、SimpleDBを使ってEC2上のアプリケーションからオブジェクトのメタデータを取得し、S3にストアすることをSimpleDBの利用例として挙げている。

 価格はマシンの実行時間で1時間当たり14セント。加えて1GB当たりのデータ入力で10セントが必要。データの出力は月間のデータ転送量に応じて価格が変動する。SimpleDBとほかのAmazon Web Services間のデータ転送には課金しない。また、構造化データの格納は、1カ月当たり1GBで1ドル50セント。

関連リンク

(@IT 垣内郁栄)

情報をお寄せください:

アイティメディアの提供サービス

キャリアアップ


- PR -
ソリューションFLASH

「ITmedia マーケティング」新着記事

テレビCMとSNS広告、どちらが有効? アプリのインストールにつながる施策は……
Reproはスマートフォンユーザー1236人を対象に「モバイルアプリのインストール実態調査」...

「バリューエコノミー」時代を生き残るための戦略とは?
製品やサービスが顧客にもたらす価値と収益が密接に結びついた「バリューエコノミー」の...

マーケター500人に聞いた「SEOの最新トレンド」 内部施策と外部施策それぞれの注力ポイントは?
企業は内部施策と外部施策をどのように組み合わせて効果的なSEO戦略を展開しているのか。