ブログパーツとしての埋め込みも可能
PDFやpptをFlashで共有できる「handsOut」オープン
2007/12/18
技術者向けソースコード共有サイト「codeなにがし」を運営するオープンタイプは12月18日、PowerPointなどの資料をスライド化してオンラインで共有できるWebサービス「handsOut」(ハンズアウト)を開始した。ユーザーは、PowerPointやPDF資料、OpenOffice.orgのプレゼンテーションソフト「Impress」で作成した資料をアップロードして他のユーザーと共有できる。アップロードされたバイナリファイルはフォントを含めてサーバ側で変換され、handsOut Viewerと呼ぶ専用のFlashアプリケーションで閲覧できる。YouTubeなどと同様に、閲覧範囲を限定しなければ、handsOutに登録していないユーザーでも閲覧は可能。ブログへ直接スライド形式で貼り付けることもできる。
サポートする文書形式はPDF、PPT(PowerPoint)、DOC(Word)、ODP(OpenOffice.org Impress)、ODT(OpenOffice.org Write)、RTF(リッチテキスト)の6種類。現在、Microsoft Office System 2007以降で使われるOffice Open XMLには対応していない。
国内向けサービスとしてチューニング
オープンタイプはこれまで、PDFライブラリとして定評のあるPDFlibの国内総代理店を務めてきた経緯もあり、「文字がずれたり化けたりする問題を回避するノウハウを社内に蓄積している。特に日本語でよく使われるマイクロソフト系のフォント変換でチューニングしている」(代表取締役 技術、経営責任者 早川仁氏)といい、先行する同種のサービスに比べて国内ユーザーに使いやすいのが特徴という。
「PDFはクリックすると遅いのであまりクリックされないが、ブログパーツとなっていれば、より見ていただきやすいのではないか」(早川氏)という問題意識から開発をはじめたというhandsOutは、レスポンスの良さもウリだ。変換処理にかかる時間は5〜10秒程度と速く、国内サーバを使うためレスポンスも良いという。スライド読み込みはブロック単位で行うが、閲覧中にもバックグラウンドで次のブロックの読み込みを行うため「スライドを繰るのに、ほとんど待たない」(早川氏)という。
ネット上の既存のバイナリコンテンツを取り込んで登録する機能も備える。.pdfや.pptファイルが含まれるURIを直接指定するか、handsOut上の検索機能を使って検索したバイナリ文書を、ワンクリックでhandsOutに取り込んで変換。ビューワーで閲覧できる。1度handsOut上に登録されたドキュメントは「Webキャッシュ」として蓄積され、他のユーザーが閲覧することでもできる。
B2Bでパッケージ販売や保守サービスも視野に
半年内をめどに有料会員制を導入する。有料会員は帯域や保存容量、使い勝手などで優遇するが、ファイルの登録や閲覧自体は無料会員でも引き続き行えるようにする。商用利用に関しても、特に制限を設けない。また、秘匿性の高い社内文書の共有を想定して、今後はパッケージ販売も計画する。「ソフトウェアだけでなく、ハードウェアも含めたオールインワンパッケージで、保守サービスも提供したい」(早川氏)。また、SaaSやOEM提供で音声と同期したスライドによるeラーニング市場の開拓も視野に入れる。これらの収益源で初年度で50万人、1億円の売り上げ、3年後に300万人、5億円の売り上げを見込む。
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