ログイン単位の課金モデルも同時に発表

クラウド向けIDE提供へ、米セールスフォース

2008/01/18

 米セールスフォースは1月17日、サンフランシスコで開催中の自社イベントで、クラウドコンピューティング向け新サービスを2つ発表した。

 「Force.com Development-as-a-Service」は同社のアプリケーションプラットフォーム「Force.com」向けの開発環境を提供するサービスで、現在開発者向けプレビューを行っている。Webブラウザから利用できる開発環境「Visualforce」や従来のForce.comのAPIに加えて、データベーススキーマなどのメタデータにアクセスするAPIを新たに公開した。また、Force.com向けのプログラミング言語「Apex」を使って作成したコードを試験的に実行できるテスト環境「Force.com Sandbox」や、コードを他のユーザーと共有できる仕組み「Force.com Code Share」も提供する。併せて、EclipseベースのForce.com向けの統合開発環境「Force.com IDE」も発表。同社では、アプリケーションの実行環境をインターネット上で提供する「PaaS」(Platform-as-a-Service)向けとしては世界で初めてのIDEだとしている。

 もう1つの新たに発表されたサービス「Force.com Cloud Computing Architecture」は、企業ユーザーが自社開発のアプリケーションを走らせるSaaSプラットフォームを提供するもの。すでにそうしたカスタムアプリケーションは約5万本、同社のWebサイト上に登録されているが、今回の発表で新しいのはログイン回数に応じた課金モデルを提供する点だ。1カ月間有効な5回までのログイン権を5ドルで提供する(2008年中はキャンペーンで0.99ドル)ほか、ログイン回数が無制限の権利を50ドルで提供する。例えば、経費精算のアプリケーションの利用だと、毎日それを使う経理部と、報告時だけに使う営業部で、異なる料金体系を選択でき、より投資対効果の高いITシステムを導入できるとしている。同社のサイトでは、バグ改善システムや、社員向けコンプライアンス教育、救急病棟のスタッフスケジューリング、食品成分管理、リクルーティング、時間管理といったアプリケーションが公開されている。

(@IT 西村賢)

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