インテルとAMDのブレードを同時に提供開始
デルが新ブレードサーバ、低消費電力に打って出る
2008/01/22
デルは1月22日、新たなブレードサーバ製品を発表した。10Uのサイズに16のサーバブレードを収容できるシャーシ「PowerEdge M1000e」に、サーバブレードとしてはインテル デュアルコアXeon搭載の「PowerEdge M600」、AMDデュアルコアOpteron搭載の「PowerEdge M605」を用意した。同社がこれまで提供してきた唯一のブレードサーバ製品「PowerEdge 1955」の後継機種という位置付けだ。
PowerEdge 1955に比べ、シャーシのサイズは7Uから10Uへと大型化したものの、最大収容サーバブレード数を1955の10枚に対して16枚と大幅に増加し、高密度化を実現した。さらに新製品は1955よりも多くのネットワーク/ストレージ接続モジュールを用意し、より柔軟な構成を目指した。
デルが新製品で最も力を入れたのは低消費電力化。特にブレード1枚当たりの消費電力はPowerEdge 1955と比べ10%の削減を目標とし、達成したという。同構成のヒューレット・パッカード、IBMの競合ブレードサーバ製品との比較では、シャーシ、ブレードともに電力消費を最低に抑えたという。同社が2006年より一部のサーバ/デスクトップ製品に実装した消費電力削減の取り組み「エナジースマート」の成果を生かした。
低消費電力化はスペース効率が貴重な日本で大きな意味を持つと、デル エンタープライズマーケティング本部 サーバ担当マネージャの寺田和人氏はいう。データセンターでは1ラックに供給できる電力に限度がある。このため、ラックスペースが十分にあっても、電力消費量がオーバーするために、このスペースを活用できないケースがあると同氏は指摘する。供給電力6000Wのラックでは、M600を30枚稼働できるが、これは競合他社よりも20%程度多い数だという。
ブレードサーバでは最近、100V対応のオフィス向け製品を投入するベンダが増えている。デルでは同様な製品の具体的な計画は現在のところないようだ。しかし「100Vに対応しても電力消費量が減るわけではなく、後になって電源を強化しなければならないことに気付くユーザー企業も見られる」(デル エンタープライズマーケティング本部 サーバブランドマネージャ 浦上義一氏)とし、デルでは総消費電力を減らすことのメリットを押し出していきたいとしている。
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