高い性能と幅広いプロトコル対応が武器
ブロケードが“究極のデータセンター・バックボーンスイッチ”発表
2008/01/28
ブロケードコミュニケーションズシステムズは1月28日、米ブロケードが1月22日に発表した新製品「Brocade DCXバックボーン」について説明した。
DCXバックボーンは同社が「データセンター・バックボーンスイッチ」と呼ぶ新たなジャンルの製品。「ダイレクタでなくバックボーンスイッチと呼ぶ理由は、ファイバチャネルだけでなく多くのプロトコルに対応し、帯域幅はどの製品よりも大きいからだ」と米ブロケード データセンタ・インフラストラクチャ部門担当 シニア・プロダクト・マーケティング・マネージャのジョン・オーラム(John Oram)氏は話す。
ブロケードは、多数のサーバとストレージを接続するファイバチャネルSANスイッチ製品の最上位シリーズとして「Brocade 48000ダイレクタ」「Brocade Mi10Kダイレクタ」を提供している。今回の製品はこれらを大幅に上回る性能を持つ。
DCXバックボーンは現在のところ、大型ファイバチャネルSANスイッチとして使われるべき製品だ。1シャーシ当たり、8Gbpsファイバチャネル・ポートを最大384個提供できる。2台を接続して単一のスイッチとして利用できるため、最大構成は768ポートとなる。最大負荷時でも全ポートでフルに8Gbpsの転送が可能で、シスコシステムズのダイレクタ最上位製品「Cisco MDS 9513」と比較し、8倍の性能だとオーラム氏は語った。
このシャーシに搭載するブレードとしては現在のところ、ファイバチャネル接続ブレードのほか、「iSCSIブレード」(サーバをiSCSIでファイバチャネルSANにつなぎ込むためのモジュール)、「SANエクステンションブレード」(Fibre Channel over IPによる遠隔拠点間接続)、「アプリケーションブレード」(ストレージ仮想化などのアプリケーションを稼働)を用意している。2008年中にはイーサネット上で確実性の高い転送を実現するデータセンター・イーサネット用の接続モジュールも提供し、サーバ間接続にも使えるようにする。
アプリケーションブレードには、ファイバチャネルSAN接続の仮想化に便利なWorld Wide Name変換機能を搭載、さらに同社のデータ移行ツール「Data Migration Manager」、EMCのストレージ仮想化ソフトウェア「EMC Invista」と継続データ保護(CDP)製品「EMC RecoverPoint」、富士通のストレージ仮想化ソフトウェア「ETERNUS VS900」を動作させることもできる。2008年中ごろにはアーカイブデータを自動的に暗号化するソフトウェアも提供開始の予定。
サーバ仮想化への対応では、重要な仮想マシンにより広い帯域幅を自動的に割り当てる機能も実装していく。まず対応するのはVMwareで、必要なAPIがヴイエムウェアから提供され次第、この機能を搭載するとオーラム氏は話す。
DCXバックボーンは1月28日現在、米ブロケードと米サン・マイクロシステムズが販売している。そのほかのOEM提供先ベンダからも2008年第1四半期中に順次提供開始の予定という。
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