ハブ同梱で既存環境をワイヤレス活用
NEC、ワイヤレスUSB搭載のノートPCを発売
2008/02/19
NECは2月19日、12.1型ワイド液晶を採用する「LaVie J」の新モデル3製品を発売した。フラットで光沢のある黒い天板が特徴的なシンプルなデザイン。上位モデルのLavie 750/LHにはキズの自己修復機能を持つ塗装を施した天板や、ワイヤレスUSBの標準採用など意欲的なモデルとなっている。
製品化にいたるデザイン工程を変更した。従来は製品コンセプトが固まってからデザイナに製品デザインを発注。さまざまな制約の中で形状などを決定していたが、今回の新製品では、まずデザイナ側から十数通りの3Dデータを提案。技術や営業担当者と検討を重ねることで、従来のNECにない思い切ったデザイン採用が可能になったという。「家庭での実際の利用シーンを考えると、朝テーブルの上のノートPCにコーヒーを載せたりしています。書類と一緒に持ち歩くにしても平板なほうがメリットがあります」(デザイン担当者)。これまで店頭ディスプレイで少しでも薄く見えるようにと、前面部を削ったり、パネルを開いた状態で液晶が幅広く見えるようにするなど「説明的デザインだった」(デザイン担当者)という。新モデルではインテリアの一部として上質なデザインを目指し、ヒンジやコネクタ類もデザイン優先で処理したという。
逆に、何が何でも薄くなければならないというこだわりは捨てた。マグネシウム天板を中空構造とし、液晶ディスプレイパネルとの間に間隙を作ることで耐荷重性を強化。従来比2倍の300kgfの面耐荷重を実現した(一点耐荷重は25kgf)。「満員電車でぎゅっと押されたときが100kgf程度」(NEC説明員)で、日常生活での安心感を訴求する。これまでパナソニックのLet'snoteや、富士通のLOOXなどが100〜200kgfの面耐荷重を実現しているが、300kgf台は初めてという。
浅いひっかき傷なら1秒で修復
自動車などに用いられるスクラッチリペア塗装と呼ばれる技術を採用した。特殊な樹脂を使った「自己治癒性コーティング剤」と呼ばれる塗料を、マグネシウム合金の天板の上に薄く塗った。ひっかき傷程度の浅い傷であれば、ゴムの表面を押したときのように簡単に元通りに修復する。同様の特徴を持つ製品として同社は、2007年1月に法人向けモデル「LaVie GタイプJ」を発売。オンライン販売などで展開してきた。こうした「スクラッチリペア塗装」と呼ばれる技術を、家庭向けノートPCに採用したのは今回が初めて。
キズが自己修復する塗装のデモンストレーション
ハブ標準添付でワイヤレスUSB採用
上位モデルのLaVie J750/LHでは、業界で初めてCertified Wireless USB準拠のワイヤレスUSBを搭載した。PC本体とマウス、プリンタなどの周辺機器をワイヤレスで接続できる。接続には機器側にもワイヤレスUSBへの対応が必要だが、コストや電源確保の問題から対応が遅れているという。こうした状況から、LaVieにはワイヤレスUSBハブを標準で添付。既存のUSB機器をあらかじめハブに接続しておくことで、ワイヤレス環境でそれらの機器を利用できるようにした。ワイヤレスUSBは通信の物理層に4.2〜4.8GHz帯のUWBを用いており、通信速度はUSB2.0と同じ理論値最大480Mbpsとなっている。実際の通信での実効速度は「40〜50Mbps程度」(説明員)で、最大通信距離は3メートル程度。また、ワイヤレスUSBは国際的な標準規格だが、利用する周波数帯などの違いで、単一製品が世界中で使えるというわけではないという。
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