マイクロソフトが38カ国で提供開始
5GBの無料ストレージ 「Windows Live SkyDrive」を使ってみた
2008/02/22
マイクロソフトは2月22日、無料のオンラインストレージサービス「Windows Live SkyDrive」を日本を含む世界38カ国で公開した。利用できるストレージ容量は5GB。オンラインストレージは数多くあるが、期間無制限でファイルを置くことができるサービスの中では最大級の容量だ。どの程度使えるのか。試してみた。
オンラインストレージでは1ユーザーが利用できるストレージ容量のほかに1回にアップロードできるファイル容量も重要。SkyDriveは1回に50MBまでのファイルをアップロードできる。ドキュメントファイルや写真は問題ないが、動画を置く場合はネックになるかもしれない。SkyDriveを利用するにはWindows Live IDが必要。Internet Explorer 6.0以上で利用できる。Mozilla Firefoxでも利用可能だが、後述するドラッグ&ドロップによるファイル登録が利用できない。
ログインすると「個人フォルダ」「共有フォルダ」「公開フォルダ」の3つが用意されている。それぞれのフォルダの中に子フォルダを作ることもできる。ファイルのアップロードはWebブラウザの標準的なファイルダイアログから行う方法と、ファイルをドラッグ&ドロップして行う方法の2つが使える。ドラッグ&ドロップでアップロードするには事前に専用のActiveXコントロールをIEにインストールする必要がある。ファイルを複数選択して一度で登録することもできる。
アップロードしたファイルは、画像ファイルはSkyDrive内にサムネイルが表示される。ただ、Microsoft OfficeファイルはSkyDrive内で内容を確認することはできず、Microsoft Officeを起動してオンラインのファイルを表示する必要がある。PDFなども同様。テキストファイルはSkyDrive内に表示されるが、整形されないため、読みにくい。
オンラインストレージは、ファイルをアップロードして複数のユーザーに見てもらうという使い方も多い。SkyDriveでは「共有フォルダ」を使う。ほかのユーザーとの共有はフォルダごと、ファイルごとに可能。ファイルの表示だけができる「閲覧者」と、ファイルの表示、編集、削除ができる「編集者」の2つのアクセス権限が設定できる。電子メールで招待する仕組みをとっていて、共有者もWindows Live IDでログインする。個人フォルダと共有フォルダにアップロードするファイルはSSLで暗号化され、転送される。
ログイン画面に表示される「公開フォルダ」はユーザーを限定せずに公開するフォルダ。ほかのユーザーは閲覧のみ可能で編集はできない。公開フォルダへのリンクを別のWebサイトやブログに埋め込むHTMLタグも用意している。公開フォルダの更新情報を配信するRSSもある。
5GBのストレージが無料ということでSkyDriveは一定の人気を集めるだろう。マイクロソフトにとってはユーザーに幅広く使ってもらい、 Windows Live全体の利用者が増えれば、ということだろう。ただ、ユーザーから見るとSkyDriveは5GBというストレージのポテンシャルを生かしていないように思う。オンラインストレージをローカル環境にマウントできたり、ローカルファイルの自動バックアップ、オンラインでのファイルの編集など他社のサービスが実現している機能が利用可能になれば、単なる格納庫ではなく、有力なアプリケーションになるだろう。
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