高い剛性はそのままに薄く
13型液晶で最薄のThinkPad X300、SSD採用で登場
2008/02/26
レノボジャパンは2月26日、13.1インチ液晶搭載の新ノートPC「ThinkPad X300」を発表した。DVDマルチドライブ搭載で薄さ18.6〜23.4ミリ。3セルのバッテリ搭載モデルで1.42キロと、同クラスのノートPCとしては同社シリーズ中、最軽量、最薄となる。バッテリは3セルのリチウム・ポリマーを採用し、バッテリによる使用時間は約3.2時間。オーディオ、DVDドライブ、イーサネットを必要なければオフにする新機能などでThinkPad T61比で35%、X61比で25%の省電力とした。6セルの拡張バッテリのほか、DVDドライブと換装できる3セルのベイバッテリもオプションで用意しており、最大8.2時間のバッテリ駆動時間となる。
主なスペックは、インテルCore2 Duo SL7100(1.2GHz)、1GBまたは2GBのメモリ(最大4GB)、64GBのSSD、DVDマルチドライブ、IEEE802.11 a/b/g/n対応(nはドラフトへの対応)など。メモリとVRAMの搭載容量、保証期間の違いにより3モデルあり、最小構成となる1GB、1年保証のモデルで価格は34万6500円(税込み)、2GB、3年保証の上位モデルで36万5400円(税込み)。
液晶パネルのバックライトに従来の陰極管ではなくLEDを採用してパネルの厚みを抑えたほか、実装密度を高めたHDI(High Density Interconnected)基板を採用し、小型化を進めた。一方、2007年5月に発表したThinkPad T61から採用した内部構造のマグネシウムフレーム「Roll Cage」を新構造に刷新。「従来のThinkPadシリーズの剛性感を犠牲にしていない」(レノボ・ジャパン 製品事業部担当 執行役員 落合敏彦氏)という。「筐体の隅を持って体験してもらえればソリッドな感覚が出ているのが分かっていただける」(同)
液晶ディスプレイは13.1インチのWXGA+(1440×990ドット)で、従来のXシリーズの12インチと、T/Rシリーズなどの14・15インチの間を埋めるサイズで「12インチのポータビリティと14インチの製品が持つ使い勝手の両立を実現する」(落合氏)。新採用のLEDバックライトによって省電力性が高まるほか、液晶パネルは、従来の液晶2.5ミリ薄く、140グラム軽く、20%明るくなったという。またLEDでは輝度調整範囲が広く、飛行機の機内など暗い場所で使う場合に輝度を下げやすいという。
64GBのSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)を採用。採用したサムスン製のSSDは速度に優れるSLCタイプで、5400rpmのハードディスクと比較した場合、ディスクの読み書き速度は約4倍程度。Windows Vistaの起動時間は3割程度高速化されるという。また、ハードディスクと異なりSSDには回転部がないことから、静音性に優れるほか、耐衝撃性能も4〜5倍程度向上するという。
計7つのアンテナを内蔵でき、WiFi、Bluetooth、UWB(ワイヤレスUSB)、WAN(EV-DO Rev.A)をサポート。ただし、日本国内ではUWBとWANモジュールは非搭載で、2つあるPCI Expressスロットのうち1つは空いたまま出荷されることになる。
アンテナ感度を高めるため、液晶パネルを覆うカバーには炭素繊維強化プラスチックとガラス繊維強化プラスチックの2素材を使う。強度に優れる炭素繊維強化プラスチックは伝導性があり、電波受信の妨げとなるため、アンテナ部を覆う部分にガラス繊維強化プラスチックを使用。薄型で強度が高く、無線LANなどの電波感度の高い液晶パネルを実現したという。
ターゲットは「ビジネスプロフェッショナルや最新のテクノロジとデザインを求める個人ユーザー層」(落合氏)。同時期に似通ったサイズで登場したアップルのMacBook Airとの違いについては、「たまたま同じ時期にアップルから似たサイズのものが出てきたが、(ThinkPad X300は)アップルのものとは方向性がまったく違う。13インチのワイド液晶搭載という製品セグメントを見たとき、アップルを含めて、他社にx300と比べる製品は見当たらない。対抗機種はないと思っている」(落合氏)という。
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