日本オラクル、EPM戦略発表
ハイペリオン買収で拡充したオラクルの統合業績管理製品群
2008/02/28
日本オラクルは2月28日、「統合業績管理」(EPM:エンタープライズ・パフォーマンス・マネジメント)製品に関する国内戦略を発表した。EPMベンダ ハイペリオン買収によって増加した製品ラインアップを整理した。オラクルが提供してきた経営管理・分析製品群と合体させ、「Oracle | Hyperion Enterprise Performance Management(EPM) System」としてまとめた。
同社によると、「Oracle | Hyperion EPM System」が実現するのは、“経営戦略をプランと実行に紐付け、目標に対する財務上、業務上の結果を監視し、企業全体の業務改善を速やかに実行するための分析”である。
企業を取り巻く経営環境は年々シビアになりつつある。上場企業に適用される“日本版SOX法”、日本会計基準と国際会計基準とのコンバージェンスの必要性など。「日本を代表する大企業でも、本社と子会社間で会計基準のコンバージェンスが行われていない」(日本オラクル 常務執行役員 三澤智光氏)ケースは珍しくないという。このような状況を背景に、同社は「Oracle | Hyperion EPM System」を経営管理基盤としてアピールする。
「Oracle | Hyperion EPM System」は、5つの要素で構成されている。
複数のシステム間でデータを同期したり、マスターデータ管理を行うミドルウェア製品群「Oracle Fusion Middleware」がベース。このミドルウェア層に、データの仮想的な一元管理や加工・集計・分析を行うビジネス・インテリジェンス(BI)基盤が載る。さらに、これらの基盤上に、BIアプリケーションと財務パフォーマンス管理アプリケーションが実装される。この財務パフォーマンス管理アプリケーションが、財務連結や予算策定、買収計画などの戦略を支援する。すべてのアプリケーションは、「EPMワーク・スペース」で操作可能。
国内のハイペリオン製品導入企業数は現在約2000社(同社)。戦略パートナーには、アクセンチュア、アビームコンサルティング、CSKシステムズなど7社の大手コンサルティング・SI企業が名を連ねる。
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