Webブラウザ対応のソフトフォンで使い勝手を向上
日本でボイスメッセージがはやらないのはベンダに責任? 日本アバイア
2008/03/19
日本アバイアは3月19日、同社のユニファイド・コミュニケーション(UC)製品に関する新たな取り組みを発表した。
「日本でボイスメールがはやっていないことについては、われわれPBXベンダにも問題があった」と同社のソリューションマーケティング部 ソリューションマーケティングマネージャ 橋村信輝氏は話した。
日本では企業で個人向けのボイスメッセージが使われていない。理由としてよく挙げられるのが文化の違いだが、「PBXとボイスメールを別製品として売ってきたために購入しにくかったのではないか」と橋村氏は話す。同じことはUCにも当てはまるはずという。
UCもはやっているとは言いがたい現状だ。これには2つの理由があると日本アバイアでは分析する。1つはUCが複数のアプリケーションを組み合わせることでメリットを生むものであるのに、複数のアプリケーションがあることで導入しにくくなっているというジレンマ。もう1つは利益増に直結しない社員のコミュニケーションの効率向上がユーザー企業に重要視されていないことだ。
第1の問題への対応策として、日本アバイアでは同社のUC製品群を「Avaya unified Communications Essential Edition」「Avaya unified Communications Standard Edition」2つのパッケージにまとめ、今年5月に販売を開始する。Essential EditionはIP-PBXソフトウェアと、ボイスメッセージ/電子メールメッセージを統合するソフトウェアを組み合わせた最低限のUCパッケージ。Standard Editionはそのほかの高度なUC機能を実現する製品すべてを1つにまとめたものだ。別々に購入する場合に比べて7割安いとし、「『在宅勤務者にはこの製品を適用する』など、使い分けが自由にできる」(同社 ソリューションマーケティング部 ソリューションマーケティングマネージャ 間野美紀氏)点も評価してもらえるだろうとみている。
第2の問題への対策の1つとして、日本アバイアは「Avaya one-X Portal 1.0.1」を発表した。一般的なソフトフォンのようにPCにインストールせずに、Webブラウザ上でアプレットとして動作するため、メンテナンスが楽。アバイアのone-Xに特徴的な機能として、通話をPCで行うか、会社の(アバイア製)IP電話機でやるか、携帯電話などそのほかの電話機でやるかを画面上で選ぶことができる。例えばPCで通話すれば完全にIP電話なので、通話料金を大きく減らすことができる。会社のIP電話機で通話する場合は、one-X側から制御することが可能。one-Xの電話帳から相手を簡単に検索できるなど、使い勝手が向上する。ほかの電話機で通話するオプションは、顧客との連絡など、通話品質を重視したい場合に使う。これを選ぶと、社内PBXから自分の指定した電話番号にコールバックしてくれるため、公衆電話網の安定した音声品質が期待でき、さらにユーザーは通話料金を払う必要がなくなる。
こうしたさまざまな通話手段を簡単に使い分けられるようにすることで使い勝手を向上するとともに、在宅勤務者をはじめとした社員の生産性をより直接的に向上できることを訴えていきたいという。
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