グーグル連合とFacebookの本格対立も間近?
また一歩リリースへ近づいた「OpenSocial」
2008/05/30
米グーグルは5月27日、「OpenSocial v0.8」の仕様を公開した。新たに機能を追加したほか、機能変更のため前バージョンと非互換となる仕様も一部に含まれる。
OpenSocialは2007年11月に米グーグルが発表した、SNSなどのWebサイトとWebアプリケーションをつなぐAPIセット。2007年12月に最初のバージョンであるv0.6、2008年1月にv0.7がリリース。今回のv0.8で3度目のリリースとなる。
OpenSocialでは、サーバが“コンテナ”と呼ばれる一連のAPIを実装することで、サードパーティ製のWebアプリケーションやガジェットをWebサイトに埋め込むことができる。また、OpenSocialサービスプロバイダインターフェイス(SPI)と呼ばれる仕様を実装することで、SNS上のアカウント情報や友人同士のつながり情報、アクティビティ情報などが、OpenSocailに対応したWebアプリケーション(グーグルは“OpenSocial app”と呼んでいる)から利用可能となる。SPIの実験的な実装として、ApacheソフトウェアファウンデーションはPHPとJavaで書かれた「Shindig」を公開している。
新バージョンのOpenSocial v0.8で一番大きな変更はRESTの仕様を取り入れたことで、OpenSocailのコンテナは必ず「RESTful」なAPIを実装する必要がある。このほかバージョン0.8では、名前などのデータをサーバから読み込む際に自動的にHTMLに必要なエスケープ処理を行う“エスケープ型”が追加されたほか、友だちリストの取得メソッドの追加、ガジェット関連APIでのOAuthへの対応、ガジェットをXMLで定義する「Gadgets XML」で各種メッセージを別ファイルとせず、直接XMLに埋め込んで単一ファイルとできるようになるなど多くの変更が加えられている。
OpenSocialは現在、Bebo、Friendster、Salesforce.com、LinkedIn、Ning、orkut、Plaxo、hi5、MySpaceなど多くのSNSサイトの支持を取り付けていて、一部で実験的な実装が始まっている。日本ではmixiがサポートを表明している。また、3月にはYahoo!が、5月にはAOLがOpenSocialのサポートを発表するなどOpenSocial対応の動きが広がっている。
OpenSocialはFacebookが2007年5月に発表したWebアプリケーション向けプラットフォーム「Facebook Platform」に対抗する仕様として登場した。すでにFacebook上には2万5000以上のアプリケーションが登録されている。
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