PCメール送受信の新サービスも

映画、スポーツを取り込んだ夏商戦モデルをauが発表

2008/06/03

 この夏auは、スポーツライフをもっと豊かに、もっと楽しくする取り組みを始めます――。6月3日、夏商戦に向けて12機種の新ラインナップを発表したKDDI取締役執行役員常務コンシューマ事業統括本部長 高橋誠氏は、同社の新たな取り組みを「スポーツ、ビデオ、チェンジ」の3つの軸で説明した。

takahashi.jpg KDDI取締役執行役員常務コンシューマ事業統括本部長 高橋誠氏

 2008年1月に開始したスポーツサポートサービス「au Smart Sports」を拡充する。au Smart Sportsはランニングやウォーキング時のコースや消費カロリーをケータイ上で表示し、PCとケータイで見られるWebサイトでデータを管理できるサービス。今回、12機種中3機種で加速度センサーを搭載。歩数・距離・消費カロリーを計測できるようになったほか、音楽に合わせてステップを踏むエクササイズソフト「BEAT RUN」を搭載した。

 ユーザーが自分が走るコースを投稿したり、それに対して投票を行うといったソーシャルネットワーク的な機能も追加した。データエクスポート機能やブログパーツの提供など外部連携も進める。また、アディダスジャパンと提携し、コンテンツ提供、ランニングイベント開催、ケータイ向けスポーツアイテムの発売などで協業していく。

sports01.jpg 加速度センサー搭載でカロリーカウンターを備える3機種
sports02.jpg 待ち受け画面に日々の運動量、消費カロリーなどを表示できる
sports03.jpg ランニングコースの投稿や投票が可能になるなど、ソーシャルネットワーク的な機能も追加

 映画をPCでダウンロードし、それをケータイに転送して視聴できる「LISMO Video」を6月上旬より開始する。PC向けの管理ソフト「LISMO Port」を使い、ハリウッド映画、海外ドラマ、アニメなど約2000本のコンテンツをダウンロードできる。価格は無償のものから525円(税込み)のものまである。例えば映画の新着「バイオハザード3」の例では税込みで420円。

 PC上での視聴はストリーミングのみ可能で、ダウンロードできるのはケータイ向けの320×240ドット、384kbpsのコンテンツ。コンテンツによって異なるが、購入から48時間以内、72時間以内など視聴可能な時間が決まっており、レンタルDVDサービスに近い。2時間の映画でコンテンツ容量は約400MBで、ケータイのネットワークでダウンロードするのは「非現実的。ケータイでは数分の映像が限度だ」(高橋氏)

 新たに発表した12機種中8機種でLISMO Videoに対応するほか、発売済みの6機種(W56T、W54S、W54SA、W61SA、W61T、Cyber-shotケータイW61S)で利用できる。

video01.jpg ドラマや映画を2000本用意。価格は無料のものから525円のものまである
video02.jpg 発表会場には映画評論家のおすぎが登場。初めて(?)見るケータイ上の映画に「きゃー、なにこれスッキリ見える!」と黄色い声。「字幕も見えますね。もう60年映画を見てますけど、何だか革命が起こったみたい」(おすぎ)。「あ、最後にひと言。でもね、みなさん映画は映画館で見てくださいね」と関係者が凍り付きそうな本音も飛び出した

 「チェンジ」のキーワードで高橋氏が説明したのは「フルチェン」「ナカチェン」の2つのサービス。フルチェンは従来カバーだけで可能だった外装の変更を、バッテリケースの蓋やキーパッドの部分まで変更可能としたもの。デザイナーによる作品や、キャラクターをテーマとしたものなどが用意され、auショップに持ち込むことで5000円〜1万円程度で外観を変更できる。

 ナカチェンはメニュー画面のデザインやレイアウト、アイコン(コンテンツ)を自由に変更できるサービスで、「メニュー画面を開放する」(高橋氏)ものだ。コンテンツプロバイダが自社のキャラクターやサービスを配置した画面を用意できる。

 このほか新製品発表に合わせてKDDIは、POP/SMTPによるPCメールの送受信サービス「ケータイdePCメール」(月額105円)の提供を開始した。ケータイのメールに近い操作体系を実現した専用アプリを使ったメールクライアントで、Gmail、Yahoo!、OCN、@niftyなどのメールを送受信できる。ただし、メールサーバのポーリングやサーバからのプッシュメール受信には対応せず、手動によるメールのダウンロードのみ可能。

lineup.jpg auの夏モデルの12機種のラインナップと対応機能

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(@IT 西村賢)

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