世界中の企業と円滑なデータ交換を実現

スターリングコマース、「Sterling Collaboration Network」を提供開始

2008/06/10

 スターリングコマースは6月10日、企業間の電子商取引やコラボレーションを実現するネットワークサービス「Sterling Collaboration Network」(以下、SCN)を日本国内で提供開始する、と発表した。あわせて、EDIゲートウェイサービス(以下、EGW)を展開する日本情報通信と戦略的パートナーシップを締結し、国内外におけるデータ交換のホステッド・インテグレーションサービスを協調して展開していくという。

 SCNは企業間の電子商取引をサポートするホステッドサービス群。データ形式や通信プロトコル、システムの互換性などを問わず、リアルタイムでの商取引を実現する「データ交換サービス」をはじめ、パートナー企業同士のデータ交換基盤を整備する「コミュニティ構築サービス」、取引先と共有している業務プロセスの可視化を実現する「ホステッドアプリケーションサービス」で構成している。

 データ交換の安全性、確実性が高いほか、通信コスト削減にも貢献するとして、グローバルでは1万6000社が利用しているという。

sterling01.jpg 米スターリングコマースのグローバル・プロダクト&マーケティング ダイレクターのジョッシュ・ハーディ(Josh Hardy)氏

 米スターリングコマースのグローバル・プロダクト&マーケティング ダイレクターのジョッシュ・ハーディ(Josh Hardy)氏は、ガートナーの調査リポート「ワールドワイドトレンド」の一節を紹介。「2007年から2012年までに、全世界の2000以上もの企業において、企業間通信トラフィックが倍増する」「さまざまな方法の企業間コラボレーション技術への対応が必要となる」ことを挙げ、「SCNならこうした課題解決に貢献する」とアピールした。

 「データフォーマットやプロトコルは今後も増加する傾向にある。あらゆる取引先と円滑なデータ交換を行うためには、さまざまな環境に対応できるリソースがますます不可欠となる。その一方で、顧客満足度向上、コスト削減を図るためには、単にデータ交換をするだけではなく、メールなど現在手作業で行っている業務を自動化したり、パートナーと共有している業務プロセスを可視化するなど、効率化を図ることもポイントとなる。SCNならこれらを実現できる」

 また、企業間の連携方法のバリエーションとして、主体企業が取引先1社1社と個別に接続する方法、データ交換基盤がすでに確立している複数社のコミュニティに接続する方法、各取引先への個別接続とコミュニティへの接続のハイブリッドなどを挙げ、「SCNなら取引の実態に即して、あらゆる接続方法に柔軟に対応できる」と解説した。

 ハーディ氏は「EDIというと、今さらといった感が強いが、SCNは単なるデータ交換ではなく、高い信頼性、あらゆる取引形態に対応できる柔軟性、リアルタイムにデータ把握できる可視性など、優れた付加価値を提供する。合併や提携など、日本でもパートナーとの連携環境は複雑化する一方だが、SCNは連携による競争力向上に大いに貢献できる」と語った。

sterling03.jpg 日本情報通信の代表取締役社長 富田修二氏

 スターリングコマースの代表取締役社長 小路恒久氏の挨拶に続いて、日本情報通信の代表取締役社長 富田修二氏が登壇。富田氏は「自動車工業界、流通業界を中心に、国内1500社に対して電子商取引のEGWを提供している」と自社のプロフィールを紹介。ただ、サービスの提供範囲が日本国内に限られていたことを挙げ、「世界各地、1万6000社以上に電子商取引ネットワークサービスを提供しているSCNと提携、接続することで、国内外問わず、世界中の企業との電子商取引やコラボレーションを一手にサポート可能となる」と力説した。

sterling04.jpg スターリングコマースと日本情報通信の幹部陣

 小路氏も「全銀手順をはじめとする日本特有のプロトコルでも、EGWが国際標準プロトコルに変換してSCNと接続する。グローバル規模の連携だけではなく、国内のあらゆる企業の電子商取引をきめ細かくサポートする」と、サービスの間口の広さを強調した。

 サービス料金は月額制で、顧客企業の毎月の概算ネットワーク使用量を見積もり、個別に設定する。「初期費用は発生せず、最低で月額1万円からでも利用可能」(小路氏)だという。

(@IT 内野宏信)

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