アクセス高速化製品も同時発表

“日本企業を元気に”、ネットアップが新ストレージ

2008/06/18

 ネットアップは6月17日、ミッドレンジ・ストレージの新シリーズ「FAS3100」と、ストレージ上のデータへのアクセスを高速化するキャッシュ製品2種を発表した。

nettapp01.jpg ネットアップ代表取締役社長の大家万明氏

 FAS3100シリーズは従来のミッドレンジ・シリーズ「FAS3000」の後継として位置付けられている。2製品で構成され、最大容量420TBの「FAS3140」はこれまでの「FAS3020」(最大容量168TB)、「FAS3040」(同336TB)を代替し、最大容量840TBの「FAS3170」は「FAS3070」(最大容量504TB)を代替するものとなる。

 ネットアップ代表取締役社長の大家万明氏は新シリーズについて、「データセンター、エンタープライズからサービスプロバイダまで、あらゆるユーザーに使ってもらえる」とし、国内でも他社に比べ高い同社の成長率を維持するための要になると話した。海外のネットアップ・ユーザーではサーバ統合の有無にかかわらずストレージ統合が進んでおり、国内ユーザーにもその兆候が見えてきていると大家氏は言う。ネットアップでは新シリーズでも、こうしたニーズの掘り起こしに力を入れていく。

 「日本企業はITについても決断が遅く、海外企業のスピードについていけていない」と大家氏は話す。ストレージ・インフラの改善という点から、ネットアップは日本企業を支援していきたいという。

 FAS3100シリーズの価格はFAS3000シリーズの価格とほとんど変わらないが、コントローラのメモリ容量を2倍にし、I/O拡張ポートは6ポートだったものを8ポートに増やしている。コントローラ部分はそれぞれ別のシャーシではなく、6Uサイズに2つのコントローラモジュールを導入できる単一のシャーシに変更、これによってデュアル・コントローラ構成時の増設作業やケーブリングの問題を回避した。

 ネットアップは同時に、「Storage Acceleration Appliance」「Performance Acceleration Module」という2種のキャッシュ製品を発表した。これらは特にエンジニアリング/HPC環境を意識した製品。Storage Acceleration ApplianceはNFSアクセスを高速化するキャッシュ製品。同社のData ONTAP OSのオプション機能である「FlexCache」の機能をアプライアンス化したもので、既存のストレージ製品上でFlexCacheを使う場合よりもコストを低減でき、性能設計もしやすいのがメリットだという。また、Performance Acceleration ModuleはFASシリーズあるいはStorage Acceleration ApplianceのI/O拡張スロットに挿入するボードで、それぞれ16GBのSDRAMを搭載している。データベースやファイルサービスなどのランダムアクセスにおける読み取りで、スループットを向上するとともに、遅延を低減する。

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(@IT 三木泉)

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