接続管理ソフトの日本語対応版を提供
“安心できる”デスクトップ仮想化を、ヴイエムウェア
2008/06/22
ヴイエムウェアは6月18日、同社のデスクトップ仮想化ソリューション「VMware Virtual Desktop Infrastructure」(VDI)について説明した。VDIはデスクトップOSをサーバ仮想化プラットフォーム上で動作し、これをいわゆるシンクライアント端末やPCからネットワーク経由で遠隔操作する形のシンクライアント・ソリューション。ターミナルサーバ技術によるシンクライアント・ソリューションの主要ベンダであるシトリックスシステムズが同様なデスクトップ仮想化を実現する「XenDesktop」の投入で追撃しようとしているが、ヴイエムウェアは先行ベンダとして突き放しを図る。
VDIは、おもにサーバ仮想化製品「VMware Infrastructure」と、接続管理を担う「Virtual Desktop Manager」(VDM)で構成されるソリューション。VDMはActive Directoryを利用しながら、事前に設定したポリシーに基づいて、各ユーザー(端末)をどの仮想デスクトップに接続するかを制御できる。
VDIでは3種類の適用形態が利用できる。第1はあるユーザーに特定構成の仮想デスクトップを1対1で割り当てる形態、第2は同一構成の仮想デスクトップを複数のユーザーに利用し、各ユーザー・セッションで行われた構成変更をセッション終了時に消す形態、そして第3は同一構成の仮想デスクトップを複数のユーザーに利用するが、各ユーザーの設定変更は保存され、次回のセッション時には再び呼び出される形態だ。第2の形態の場合は、常に利用されている仮想デスクトップよりも1つ多い仮想デスクトップを余分に稼働させておくことで、新しいユーザーが即座に接続できるようにしている。
ヴイエムウェアは6月11日にVDMの新バージョンであるVDM 2.1を発表した。VDM 2.1では1クラスタあたり5000までの同時接続が可能になったほか、Windows XPのデスクトップ環境ではマルチメディア処理を端末側で実行することにより、ユーザーの利用環境を改善できるようになった。また、クライアント・ソフトウェアのメニューが日本語対応になり、日本語マニュアルも提供されている。
XenDesktopとの比較では、VMware InfrastructureのVMware HAやVMware Distributed Resource Servicesなどのツールを活用することで、仮想デスクトップの稼働の安定性を確保できること、複数の仮想デスクトップ間でサーバのメモリ内容を一部供用することで、リソース利用の効率を高めていること、そして豊富な機能を提供しながらも、1ユーザー当たりのコストはXenDesktopのAdvanced Editionと同程度であることなどを紹介し、同社の優位性をアピールした。
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