協業強化で大規模BIシステム需要にも対応

NECとウイングアーク、「Dr.Sum EAの処理能力を10倍に」

2011/04/28

 NECとウイングアーク テクノロジーズは4月27日、ビジネスインテリジェンス(BI)分野での協業を強化すると発表した。中堅・中小企業向けBIソフト「Dr.Sum EA」を、従来の約10倍の処理能力が求められる大規模BIシステムとしても活用できるよう、共同で機能強化・性能検証を行うという。

 Dr.Sum EAは、企業内のあらゆるITシステムに散在するデータを統合し、集計、分析、レポーティングするBI製品。中堅・中小企業をメインターゲットとする一方で、大企業においても“部門ごとのBIシステム”として多数の導入実績を持っている。

 今回の協業では、NECが大規模BIシステムで必要となる機能や性能を抽出。その情報を基に、ウイングアーク テクノロジーズがDr.Sum EAの機能を強化する。また、Dr.Sum EAをNEC製のハードウェアや統合運用管理ソフト「WebSAM」などのミドルウェア製品と組み合わせた際の性能検証も共同で行い、「大規模BIシステムに適したシステム構成」を策定する。

 これにより、「Dr.Sum EAの拡張性やデータ処理能力、関連システムからのデータ収集機能などを強化することで、Dr.Sum EAの適用範囲を従来の約10倍のデータ処理能力が求められる大規模システムにまで拡大する」のが目的だという。

 両社は2005年から帳票関連分野で協業を開始。2008年6月の資本提携を含む協業拡大以降、NECは「InfoFrame Dr.SumEA」の名称でDr.Sum EAをOEM販売してきた。両社では今回の協業強化について、「お互いが持つBI分野の技術・ノウハウの共有をさらに進め、機能強化に取り組むことで、多様なユーザー企業のニーズに、より柔軟に応えていきたい」とコメントしている。

(@IT 内野宏信)

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