経験よりスキルを重視
エンジニアのための実務スキル評価サービス「CodeIQ」、リクルートが公開
2012/06/19
6月18日、リクルートは新サービス「CodeIQ(コードアイキュー)」を公開した。CodeIQは、エンジニア向けに開発されたWebサービスである。エンジニアは、企業で活躍するエンジニアの出題に解答すると、企業からの評価やフィードバックを受けられる。評価は、自動スコアリングではなく、企業のエンジニアが直接目で見ることで、正解/不正解だけではなく、センスや考え方といったより総合的なフィードバックが得られる仕組みだ。また、企業のエンジニアを唸らせた解答者には、Meetupの機会が用意され、エンジニアは自分のスキルが市場で通用するかどうかを知ることができる。エンジニア個人のスキルと企業とのマッチングを目的としたCodeIQは、無料で利用が可能。今後、IT企業を中心にサービスを拡大していく予定だという。
CodeIQは、リクルートが社内で行っている新規事業提案制度によって提案されたサービス。この新規事業提案制度からは、これまでに「ゼクシィ」「R25」「ホットペッパー」といったものが生み出されている。今回のCodeIQは、今年の2月に事業化が決定し、わずか4カ月でサービスリリースに至った。
これまでのエンジニアのキャリア採用は経験重視であり、コミュニティやセミナーなどで独自に勉強をしていても経験がなければ採用されないケースが多かった。一方、CodeIQでは、「ポテンシャル」「センス」「能力」といった“個人”の力を重視するため、直接企業の採用担当者にアピールすることが可能になる。企業側としても、「スキル」を軸とした採用活動を行うことで、これまでの採用活動では見落としがちであったエンジニア個人の「能力」にアプローチできるようになる。
本プロジェクトにかかわるサカタカツミ氏は「例えば、ある言語に携わりたくて勉強していても、その言語の経験がなければその仕事に就くことはなかなか難しい。エンジニアは、いくら自分で勉強してスキルを持っていても『経験ないじゃん』と言われて終わり。『その規模の開発経験がないですね』『そういう役職の経験はないのですね』と言われて終わり。経験しないとキャリアプランが作れない、でも、経験するためにはその場所を探さないといけない、だけど、経験がないとその場所にたどり着けないという負のサイクルがあった。その流れを断ち切りたい。そして、このようなエンジニアが評価されれば、企業の採用の流れも変わるはず」と話す。
CodeIQのようなサービスが生まれ、これからは経験よりも個人のスキルが重視される時代となるのだろうか。エンジニアのみならず、個人のキャリア形成・企業の採用のあり方という点で、興味深い。
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