[Analysis]

マイクロソフト、新規市場で攻勢なるか

2001/05/05

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 マイクロソフト初の組み込みプラットフォーム開発者向け会議、「Microsoft Windows Embedded Developers Conference 2001 Tokyo」が5月8日・9日の2日間にわたり開催された。

 PCがコンピューティングを実現する独占的なデバイスではなくなった現在、同社が組み込み市場を重要視していることは間違いない。前日には、アプライアンス・サーバ市場にも進出を発表するなど、ポストPC時代に向けてビジネスの足固めを着実に進めている。しかし、道のりは平坦ではない。例えばPDA市場では今のところ、Palm OSが圧倒的なシェアを誇る。追う立場の同社としては.NET戦略と結び付け、支持者を増やしたいところだ。

 8日、基調講演の壇上に立ったCEOのスティーブ・バルマー(Steve Ballmer)氏は、これまでのデバイスを島(=単独)に例え、同社の描く将来図を「スマートなデバイスがWebサービス、サーバと柔軟に接続できる3層の環境」と解説した。スピーチの終わりに、「.NETをあらゆるデバイスで実現する」と力強い口調で断言し、参加した開発者やパートナー各社の関係者に意気込みを訴えた。

 この分野で同社が提供するプラットフォームは、「Windows CE 3.0」と「Windows NT Embedded」。今後のロードマップとしては、「Windows CE 3.0」の後継の「Talisker(コードネーム)」は2001年第4四半期に正式出荷を予定している。「Windows NT Embedded」の後継となる「Windows XP Embedded」では、XML、SOAP、UDDIなどをサポートし、Webサービスを実現するものとなる。「Windows XP Embedded」の発表も年内中に行われる予定。

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