[Analysis]

アウトソーシング市場を盛り上げるのは?

2001/07/23

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 合理性を追求したアウトソーシングが、日本でも定着しつつある。データ入力のような単純作業にとどまらず、システム構築、教育・トレーニングなど、アウトソーシング・サービスで提供されるカテゴリは広がりつつある。現在、日本企業は、IT予算の10%をアウトソーシングにあてているといわれている(米国では25%)。

 スピードが重要視される現在、企業システムのアウトソーシング化が、企業の選択肢の中でさらに大きな位置を占めるのは確実だ。実際に、アウトソーシングサービスの利用を検討中の企業は多く、とりわけ、複雑になるネットワーク関連での需要は高い。だが、順風満帆というわけではない。例えば、日本でなかなか立ち上がらないアプリケーションのアウトソーシングであるASP。ASP側が安全性に対するユーザー企業の強い不信感を払拭できないことと、ユーザー企業側の根強いカスタマイズ指向から、登場して数年が経過したにもかかわらず、ASPの利用率は2〜3%にとどまっている。

 IDC Japanでは、情報システムのアウトソーシングは年率14%で成長すると予測している。この潜在需要をどう生かすか、ASPの例でもわかるように、事業者の説得力・提案力と、ユーザー企業の歩みよりが鍵を握っているといえよう。

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