[Analysis]

9iで試されるオラクル

2001/09/14

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 9月6、7日に開催された日本オラクルの技術者向けカンファレンス「iDevelop 2001」での注目は、“.Now”だった。“.Now”はオラクルのWebサービス・イニシアティブ。Webサービスといえば、マイクロソフトやIBMが活発に用いている言葉だが、オラクルは米国では昨年末にこのイニシアティブを発表。日本では、同カンファレンスでやっとその概要や戦略に触れた。

 基調講演で米オラクル 9iプラットフォーム バイスプレジデント レネ・ボンバーニ(Rene Bonvanie)氏は、「われわれはアプリケーションはもう十分作った。Webサービスを作るためにここに集まっている」と語った。昨年に続き基調講演の壇上に立った同氏は、出荷を10月に控えた9iDBのクラスタなどの新機能よりも、同社製品をベースに構築可能なWebサービスを強調した。「データベース、アプリケーション・サーバ、開発環境という必要な3要素をすべて提供する」。講演中、EJBを作成してそれをWebサービス対応にするというデモも行い、実現可能であることを実証した。

 9iでオラクルは、データベースのベンダからプラットフォームのベンダへと転身を図る。そこでは、IBM、BEAシステムズ、サン・マイクロシステムズ、そしてMSなどと競合していくことになる。オラクルの同一ブランド戦略が成功するかどうか、来月の9iDB出荷はその挑戦も含んでいる。

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