[Analysis]

見えてきたBtoBの課題

2001/10/16

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 BtoBが次なる成長市場ともてはやされたのは、1年以上前のことだ。当初は、相次いだBtoC系ドットコムの倒産を受けて、次なる投資ターゲットとしてBtoBに照準が当たった形だった。だが、BtoBのブームはなかなか本格化せず、いつしか市場の関心はWebサービスへ移ってしまったかのように見える。

 BtoBが実現フェーズに達するには時間がかかることは当初から予測されていたこと。浸透することは間違いない。それは、コンピューティング(供給)とオフィス(需要)の両方の側面からBtoBが実現してくれることを考えれば明らかだ。先日米IDCが発表したレポートでも、2005年、BtoBの仕組みを利用した取り引きの金額の総計は対2000年度実績73%増の4兆3000億ドルになるとしている(2000年は2820億ドルだった)。

 BtoBは、N対Nを実現するパブリックeマーケットプレイス、1対N(販売)とN対1(調達)のプライベートeマーケットプレイスの2種類に分けられる。BtoBに不可欠な技術であるXMLの産業別の標準化が進んでいることもあり、現在、プライベート型を中心に構築事例が報告されるようになった。@ITが行った読者調査では、BtoB普及の阻害要因に「業界内でのXMLの認知不足」を指摘する読者が多かった。技術面に並ぶ課題として、技術者ではない経営者層による、BtoBのメリットとその必要性の認識が挙げられそうだ。

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