[Analysis]
.NET構想、作戦に抜かりなし?
2002/01/19
マイクロソフトが.NET構想を発表したのが2000年6月。同構想は、インターネットの世界で、企業から個人ユーザーに対しWebサービスのプラットフォームを提供するというものだ。発表当初は全体像が見えにくかった.NETも、製品の発表とともに少しずつ具体化してきたようだ。
クライアント側やサーバ側に関しては、昨年より、.NET Enterprise Server群、Windows XPやWindows CE .NETなどが次々と発表された。そして1月16日には、開発環境の「Visual Studio .NET」が同社の会員制サービスであるMSDN会員に向けてリリースされた(米国での一般向けリリースは2月中旬予定)。同製品は、C♯など20種類以上のプログラミング言語をサポートするツールセットで、アーキテクチャの「Microsoft .NET Framework」とともに.NETの中核をなす。この2つを組み合わせてWebサービスの構築が実現することになる。
今後、動向が注目されるのは、認証技術の「.NET MyServices」だろう。同技術のSDKは昨年秋に米国で開催されたPDC(Microsoft Professional Developers Conference)で参加者に配布されており、今年の第2四半期にもインターネット経由でのテストが可能となる予定だ。また、今月初めに開催されたCES(「2002 International Consumer Electronic Show」)の基調講演では、同社会長兼チーフ・ソフトウェア・アーキテクトのビル・ゲイツ(Bill Gates)氏が情報家電分野での取り組みを明らかにしている。――マイクロソフトの次なる市場制覇に向けた戦略は、着実に進められている。
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