[Analysis]
使いやすさがJava開発ツールの次なる課題
2002/04/19
プログラミング言語として最初の仕様が発表されてから約7年が経過したJava。インターネットの普及とともに、言語としての地位を高めてきた。Javaの重要性から開発者の関心は高まり、実際にJava人口も増加しているようだ。だが、Javaの開発者不足からJavaユーザーが重宝されるという現象はいまだに続いているようだ。開発ツールやプラットフォームベンダはJavaのユーザー層の拡大を図っているが、十分な結果は得られていない。これに追い討ちをかけているのが、昨今のWebサービスブーム。J2EEプラットフォームがマイクロソフトの.NETに対抗するためには、J2EE対応のWebサービスアプリケーションの登場が必要で、J2EE陣営は躍起になっている。技術者を中心としたコミュニティベースで発展してきたJavaはいま、転換期を迎えている。
現在、新規のシステム構築案件のうちJavaベースのものは3分の1といわれている。だが、Javaユーザーは推定120万人。使用されているプログラミング言語のトップ3には入っていない(米IDC調べ)。一方、マイクロソフトのVisual Basicは160万人で2位につけている。Javaは、汎用プログラミング言語となることができるのだろうか。
これまでのJ2EEの開発ツールに求められてきたのは、最新機能をいかに早くサポートするかにあった。しかし、これから必要なのは使いやすさ。これは、マイクロソフトの開発ツール、Visual Basicが得意とする分野でもある。使いやすさと従来の操作性を引き継ぐ.NETの開発ツール「Visual Basic .NET」は、すでに出荷されている。J2EEの開発ツールが.NETに対抗するためには、より使いやすさを考慮した製品が各ベンダから早期に出そろうかどうか、それが今後を大きく左右しそうだ。
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